岡田監督夫人が明かす「逆王手をかけられた夜」の様子 進退について「使命を達成できていないと考えているように見える」

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「道頓堀の水はおいしくない」

 結果として戎橋は“警官の壁”出現と相成ったわけだが、それでも川べりの遊歩道から蛮勇を振るうジャンパーが続出。未明までに30人以上が美酒ならぬ汚水に酔いしれたのだった。

 試合終了後、最初にダイビングを敢行したのは、柔道元日本代表で総合格闘家の「キャプテン☆アフリカ」こと出花崇太郎氏(38)である。陸に上がってきたところで聞くと、

「僕、前回日本一になった1985年生まれなんです。近くの自宅でテレビを観ていて、これは勝つ、思て来ました。川に飛び込んだんは初めてやけど、どうせなら最初に飛んだろうと……。ほんま最高の気分です」

 そう顔をほころばせながら、

「道頓堀の水は以前よりきれいになったて聞いてたけど、あんまりおいしくないねんな。でも体調は大丈夫です。僕は鍛えてるし、アフリカのガボン共和国に3年住んでたので、そこの水に比べたら道頓堀なんて全然ですよ」

 対照的なのはファンだけではない。両指揮官もまた、

「グラウンド上では打順を固定する“静”の岡田監督に対し、目まぐるしく組み換えて投手交代の決断も速いオリックスの中嶋聡監督(54)は“動”と映りますが、メディア対応では正反対です」

 スポーツ紙デスクはそう明かすのだ。

「中嶋監督は、発言の一部を切り取って意に反する記事を書いたメディアを露骨に嫌います。シーズン中は信用できる記者以外を囲み取材から締め出したこともあり、こうした“コメントチェック”は番記者から恐れられています。対して岡田監督は、積極的に発言してファンを沸かせ、あるいは自分の談話が載った記事を選手に読ませることで奮起を促すなど、メディアをうまく使いこなしています」

“監督力”もまた、勝敗を分けたといえようか。

阪神にもオリックスにも“意外な人”の教え子が

 かようなコントラストを織りなす両球団でプレーした選手は、今回のシリーズでは第2戦に先発した阪神の西勇輝のみだが、他ならぬ岡田監督が現役時代、そして監督としても双方を経験しているのはご存知の通り。さらには、グラウンドを離れたところでも両チームに縁のある人物が──。

「阪神の4番で優勝に貢献した大山悠輔君(28)は、私の“教え子”です」

 とは、コロナ禍でメディアに出ずっぱりだった「コロナの女王」こと白鴎大学の岡田晴恵教授(60)=感染症学=である。20年8月に、球界で多くの卒業生が輩出する同大学野球部の顧問に就任、今年4月からは副部長を務めている。昨年のドラフト1位でオリックス入りした曽谷龍平投手もまた、岡田教授の教え子だという。

「阪神が優勝しても、やはり両方に教え子がいるので顔が思い浮かんでしまい、万々歳とまではいかない心境です。これでもし曽谷君が投げていたら、どちらが優勝してもいっそう辛かったでしょうね。今回の決戦で大山君は決して万全の調子ではなかったと思いますが、追い込まれてもよく我慢しました。真の4番になったと思いますし、使い続けて下さった岡田監督にも感謝したい気持ちです」

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