最大派閥がついに岸田総理を見放した? 茂木幹事長も総裁選に出るという「匂わせ発言」

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「支持率が向上しない最大の原因は、国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないことに尽きる。……岸田総理の決断と言葉にいくばくかの弱さを感じざるを得ない。……物価高に対応して総理が何をやろうとしているのかまったく伝わらなかった」

 10月25日の参院本会議。野党も顔負けの代表質問をしたのは自民党の世耕弘成参院幹事長。安倍派「5人衆」の一人だけに「ついに最大派閥が総理を見放したか」と議場はどよめいた。

 政治部デスクが語る。

「代表質問は一問一答形式ではなく、事前に政府側に伝えた原稿を読み上げるのが原則。つまり官邸は質問を容認していたということです。党側の不満のガス抜きが狙いでしょう」

所得税減税に自民幹部はあきれ顔

 元凶と言うべきは、総理が打ち出した所得税減税だ。

「官邸は所得税減税の要望へと動く与党に待ったをかけ、指導力の演出のため総理が与党に指示を下す体裁にした。衆参補選直前の、明らかな選挙対策です。自民党幹部は“有権者はむしろバカにされたと思うのでは”とあきれ顔でした」(同)

 案の定、参院徳島・高知選挙区で自民党は惨敗。衆院長崎4区では辛勝したものの、いずれも選挙前は自民党の議席。「2敗しなくてよかった」というのが与党の本音だ。世耕氏の総理批判はその延長線上にある。

 だが、「さすがは自民党。懐が深い」(公明党幹部)という皮肉はまだしも、自民党では「やり過ぎだ」と、世耕氏のスタンドプレーに眉をひそめる向きも。慌てた世耕氏は、代表質問翌日の政府与党政策懇談会において総理から「引き続きよろしく」と握手を求められた、と記者会見で披露して収拾を図った。「世耕氏が謝罪した」という一部報道は否定したが、総理との関係が冷え込んでいるとの疑念は払拭できていない。

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