TBS「ジョンソン」不評のウラで戦略ミスの声 今後も伝説的バラエティの呪縛に苦しむのか

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ダウンタウンの力を借りるべきだった

「アメリカの16代大統領エイブラハム・リンカーンの次ということで、17代のアンドリュー・ジョンソン大統領から採ったそうです。『リンカーン』が終わって10年が経ち、ちょうどいいと考えたのでしょう。かまいたち(山内健司・濱家隆一)をメインに、モグライダー(芝大輔・ともしげ)、見取り図(盛山晋太郎・リリー)、ニューヨーク(嶋佐和也・屋敷裕政)といった次世代を担う4組がレギュラーです」

 失礼ながら、「リンカーン」のレギュラー陣と比べると小粒感は否めない。初回2時間スペシャルの芸人大運動会は、総勢59名もの芸人が集結したから、あまり知られていない顔も増えた。視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は世帯4・6%、個人2・8%だった。

「この数字にはガッカリという業界内の声も少なくありません。芸人大運動会は『リンカーン』終了後も特番として残った名物企画で、“『リンカーン』=大運動会”というイメージが強い視聴者も多いでしょう。それもあって、『ジョンソン』でも初回にこの企画を持ってきたのでしょう。とはいえ、そこまで後継番組を打ち出したいのなら、ダウンタウンの力を借りて名誉校長として出てもらうとか、彼らの銅像を建てるくらいの演出があってもよかったかもしれません」

始まる前からハンデ

 10月30日の第2回は、レギュラーの4組8名で放送された。もしかすると、初回の運動会よりもこちらの収録のほうが早かったのかもしれない。オープニングのトークが象徴的だった。

かまいたち・濱家:始まったぞ、すごい番組が! この番組は、あのダウンタウンさんがやっていたTBS伝説の番組「リンカーン」の後継番組でございます。

見取り図・盛山:それ、言わんときましょうよ。

見取り図・リリー:最初、絶対、叩かれますよ。

濱家:令和の「リンカーン」としてやっていく!

リリー:すごい背負い方……。

盛山:かまいたちはダウンタウンさん?

かまいたち・山内:そーいうことや!

濱家:お前、すごいな。

 第2回は“強運ナンバーワン決定戦”と題して、自転車で海(本当は霞ヶ浦)にツッコんでいくなど運試しゲームが行われたが、世帯視聴率は3・5%とさらに落ちた。

「“『リンカーン』の後継番組”という番宣が、『ジョンソン』の足かせになっている気がしますね。始まる前から大きなハンデを背負っていると言わざるを得ません。そのため、スタートから比較されてしまうのは辛いでしょうし、超えることも難しいでしょう。彼ら8人のバラエティ番組として定着するまで、『リンカーン』の呪縛が重くのしかかってくるように思います。今後の企画次第で視聴率アップも見込めるメンバーですが、“『リンカーン』の後継”は、後バラシのほうがよかったんじゃないですか。戦略ミスだったと思います」

デイリー新潮編集部

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