ガールズバーの女子大生に300万円貢いだ43歳不倫夫 妻から反吐が出るとなじられても「僕は被害者」と言う“マッチョな論理”
ジムとガールズバー通い
そのころから、ジム通いが激しくなった。以前から行ってはいたが、真剣に筋トレに励むようになったのだ。目に見えて自分が変わるのは楽しかったし、「進歩」しているように感じられるのが快感だった。1年で体はすっかり変わったという。
「ぶよっとした体がむきっと変わると、なんだか自分に自信が出てきました。ある日、ジムの帰りにビールでも飲んで帰ろうかと思って周りを見ると、たまたま店のプラカードを持って立っている若い女性と目が合った。お店はどこかと訪ねると、すぐ後ろのビルだという。行ってみました。いわゆるガールズバーみたいなところでしたが、カウンターの中の女の子たちがかわいかったし、会話も楽しかった」
女性に軽い戯れ言など言えない亮一さんでも、女性たちの話を聞いているだけで楽しめた。3人いた女性の中でも、「メグ」と名乗った子が気に入った。彼女たちはカウンター内からは出てこないので肉体的接触はいっさいない。初対面だし、お色気サービスもないのに、亮一さんは心が癒やされたように感じた。
「それから週に2回くらい通うようになりました。コロナ禍で一時期、店は閉店していたんですが、メグとはLINEがつながっていたので連絡はとりあっていた。彼女が『バイト代が入らないから生活が苦しい』と聞いて50万円ほど手渡ししたこともあります。彼女、奨学金で大学に通っているといっていたから、生活も大変だろうなと思って」
決して下心があったわけではない、苦学生を応援しただけだと彼は言い張った。店が再開すると、いちはやく駆けつけてメグさん以外の女性たちにもチップをはずんだという。
「言い寄ってきたのはメグのほうです。妻とはうまくいっていなかったし、コロナ禍でストレスもたまっていた。娘はかわいかったけど、僕の意に反して私立中学は受けたくないと言い出して、それもイライラの元だった。『行きたくても行けない人間も多いんだ。行ける環境にあるんだから努力しろと伝えて。だいたいきみがちゃんと育てないから、ろくに勉強もできないんだろ』と妻に文句を言ったばかりでした。あるとき店でメグを相手に、妻の愚痴をこぼしてしまったんです。すると『今日は早めに終わるから、カラオケにでも行きませんか』と言われた」
「女神に仕えることができてうれしかった」
ふたりで初めてカラオケに行った。世代が違うものの、亮一さんが歌うと「この歌、母が好きなんですよ」とノリノリでタンバリンなどを叩いてくれる。メグさんの気遣いと優しさに触れた亮一さんは、一気に彼女にのめり込んだ。もともと心を寄せていたのだから、相手の反応によって、心のバリアが解かれてなだれこんだようになった。
「帰りに、きみのおかげですっかり心が軽くなったよと言ったら、彼女、路上で僕に抱きついてキスしてきたんです。そんなことをされたら体が反応してしまう。ただでさえ妻とは長い間、レスでしたし。筋トレで欲求を解消しているつもりだったけど、若い女性に抱きつかれたらどうにもならなかった」
抱きしめ返した。自分を制御できなくなるからダメだよとささやくと、「制御しなくてもいいでしょ」という甘い声が返ってきた。もつれるようにしながら近くのホテルに入った。「あのときのことは忘れたくても忘れられません。彼女が神々しくて、女神に仕えることができてうれしかったとしか言いようがない」
メグさんの価値が一気に上がった。不惑の男が、半分ほどの年齢の女性と関係をもてたのだ。ありがたがるのは当然かもしれない。妻には手厳しい彼が、若い女性に対していきなり僕のようになるのは男の中に宿る矛盾なのだろうか。
[2/3ページ]