立ちんぼ女子を「買う」男たちの事情 「婚活の憂さ晴らし」「恋人では得られない興奮を求めて」

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5000円の差がものを言う

 現行の売春防止法においては、売買春は違法である。

 しかし同法では単純な売買春行為についての罰則がないため、買った側は処罰されないという奇妙な状況である(対象が未成年の場合を除く)。処罰されるのは、勧誘、斡旋、場所の提供をした場合に限られる。立っている女性が逮捕されるのは、「客待ち」が勧誘にあたるからだ。

 ヒロ氏もそれについては十分に理解しており、その上でこう持論を述べた。

「性病などのリスクは承知の上です。現行法では、男が捕まることがないのもわかってます。こういう場所は彼女たちの生活のためにも、あったほうがいいと思いますしね。それに、こういう場所がないと性犯罪が増えると思うんですよね。セックスを合法でやるのか、違法でやるのかの差でしかない。違法行為をしているという意識はあるけど、人権的な意味での罪悪感はまったくない。職場にバレたらどうしようとは思うけど。大金払うのは男側だし、ちゃんと立ちんぼ側にも利益を与えているしね」

 彼は買う側と売る側はあくまでイーブンであると主張しながら、公園で遭遇した自身の「被害経験」について語る。

「ここでは5000円の差がものを言う。以前遊んだ子が、交渉したら1万円だったのでラッキーだと思ってたんです。すると、まだ動いてもないうちからオラオラ口調で『早くイケよ、ボケ!』と怒鳴りつけられて……。ホテルに行くまでは愛想も良くて敬語で話していたのに。そもそも、第一声で『私は親から虐待されていた』と言っていた時点で様子がおかしかったんですよ。俺はそのまま萎えてしまったので、もしかすると彼女の戦略だったのかもしれませんね。その後1週間ほど情緒不安定になって、職場でも『クソッ!』と独り言を言ったりして。これが、5000円の差です。ケチらずに5000円上乗せしてもっと可愛い子と遊んでいれば同じ仕打ちを受けても納得できたと思うし、もしくは暴言を吐かれることはなかったかもしれない。こっちだって、こんな酷い目に遭ってるんすよ」

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