「身ぐるみ剥がして夫をポイ捨て」「盗撮犯に仕立て上げSNS晒し」… 中国で社会現象となっている“超・女性上位”社会の恐ろしい実態

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横行する「盗撮」冤罪

 夫婦間のトラブルではないものの、SNSを中心に“大炎上”しているのが、広州市の地下鉄で起きた「盗撮」冤罪事件だ。今年6月、出稼ぎ労働者の中年男性が電車内でしゃがんで携帯を見ていたところ、四川大学ジャーナリズム学科の女子大学院生が“私を盗撮しているのでは?”と疑ったことから、男性の悲劇は始まった。

「女子学生は男性に近づき、“携帯を見せてほしい”と言って男性の携帯電話を確認したところ、盗撮写真などは見つからなかった。普通であれば、これで嫌疑が晴れて一件落着となるのですが、女子学生はその後、男性の写真を自身のSNSにアップし、“わいせつ男”“盗撮の常習犯”などの言葉とともに糾弾を始めたのです」(全国紙外信部記者)

 しばらくして男性の息子がSNSに晒された父親の姿を発見し、警察に相談。男性が盗撮した事実はなく、女子学生の思い込みに過ぎないことが明らかとなるが、女性は頑なに謝罪を拒否したという。

「男性の息子が“謝罪しなければ、訴訟を起こす”と最後通牒を突き付けてようやく、女子学生は非を認めて謝ったといいます。実は女性側が一方的に“盗撮された”などと訴え、SNS上に無実の男性を晒して告発するケースが中国では頻発しており、都市部の男性を中心に“自己防衛のために、日本と同じ女性専用車両をつくってくれ”との声が上がっています」(同)

「恋愛は疲れるだけ」

 中国人女性がここまで「イケイケで怖いもの知らず」になった理由について、中国人留学生の一人はこう話す。

「近年、中国でもフェミニズム思想が若い女性の間で浸透しつつあります。と同時に、特に大都市の高学歴女性の間で“好きなら、お金を使って心を引き留めるのは当たり前”といった感覚が当たり前になりつつある。その風潮を助長しているのが、中国でいま流行している“舔狗経済”と呼ばれる社会現象です」

「舔狗(舐め犬)経済」とは、男性が女性の好意を得るために見栄も自尊心も捨て、自分の生活を犠牲にしてでも高額のプレゼントやお金を女性に贈る行為を指すという。

「もともと中国には結婚に際して、男性が結納金のほか、家や車をプレゼントする風習がありましたが、最近はさすがに行き過ぎている。私の周りの20代の中国人男性らは“女性と付き合っても心身をスリ減らして疲れるだけ”といって、恋愛に興味を持たない者が増えています。ただでさえ、就職難など将来への不安を抱えているところに、女性からの法外な要求にまで応じる気力も経済力もない……というのが本音です」(同)

「強い女性」の台頭が「国力の衰え」を招くとすれば、皮肉というほかない。

デイリー新潮編集部

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