「企業はジャニーズファンを甘く見ないほうがいい」10・2“社名変更会見”を見守るベテランテレビマンの本音

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社名変更のタイミング

 7日の会見で東山社長は、社名変更について「(変更せずに)頑張っていくべき」「変更を検討する」と曖昧だったが、今回、社名変更は確実と報じられている。

「ジャニーズ事務所も想定外のスポンサー離れに慌てたのだと思います。そもそも性加害を行っていたジャニー喜多川氏の名を冠した社名のまま活動を続けることに無理があった。だからこそ、スポンサー企業もジャニーズ事務所に対して不信感を抱き、『適切な対応が取られたことが確認できるまで、広告起用を見送る』という方針を立てたのだと思います」

 社名を変えれば、不信感はなくなるのだろうか。

「そうはいかないでしょうが、企業側には振り上げた拳を降ろすタイミングとなり、良い落としどころになるのではないでしょうか。19日には経団連の十倉雅和会長が『人権侵害、犯罪は断じて許さないと企業の基本姿勢を内外に示すことは大変重要だと思います。ただ、このジャニーズのタレントの人たちはある意味被害者であって加害者ではありません。日々研鑽を積んでいる人の機会を長きにわたって奪うということはまた問題もあると思います』と発言したことで、いわゆる“見送りドミノ”に加わった企業を大人しくさせるきっかけになったかもしれません」

 やはりジャニーズファンの存在は大きいという。

不買運動の危険も

「今回の件でジャニーズのファンは、ファンを辞めたわけではありません。例えば、9月6日に発売されたSnow Manの9枚目シングル『Dangerholic(デンジャーホリック)』は、初週86・9万枚を売り上げ、オリコン週間シングルランキングで初登場1位。ミリオンに手が届こうとしています。さらに、13日はなにわ男子の5枚目のシングル『Make Up Day/Missing』が発売され、初週売り上げ39・4万枚を記録し、同じく初登場1位を獲得しました。これまで続いた初週50万枚超えも4作でストップと報じているところもありますが、この週の2位は同じ13日に発売されたBE:FIRSTの『Mainstream』の14・7万枚と倍以上の開きがある」

 ファンのジャニーズ愛は衰えていないようだ。

「ジャニーズのファンが見送りドミノに加わった企業の不買運動を始めたらどうなるか。TBSの『A-Studio+』がSexy Zoneの中島健人の出演を延期したと報じられましたが、SNSでは番組スポンサーの花王に抗議する《#さよなら花王》というハッシュタグが拡散されつつあります。テレビ局はスポンサーに頭が上がらないのは事実ですが、そのスポンサーが頭が上がらないのは消費者です。お客様であるファンを甘く見ないほうがいい」

 SNSには《#さよなら花王》《#さよならアサヒ》《#さよならモスバーガー》《#バイバイサントリー》と一緒に、《#ジャニーズ事務所がんばれ》が並んでいる。

「ジャニーズのファンは女性が多く、しかもティーンからアラ還まで幅広い。その発言力は友人や家族も巻き込んでいきます。少しでも火種があれば、大炎上は必至です。10月2日の会見は、ジャニーズにとってもスポンサーにとっても天王山となるでしょう」

デイリー新潮編集部

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