49歳夫が語る“仮面夫婦の深い悩み” お互い不倫中なのに、どうしても離婚はしたくないという妻の事情に同情も

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養女として育てられて

 玲佳さんの両親は彼女が幼い頃に離婚、母が再婚したのが現在の父なのだが、再婚して3年もたたないうちに母が他界。彼女が10歳のころに養父が再婚したためにまったく血縁関係のない家庭で育ったというのだ。

「親が離婚再婚を繰り返せば、そういうこともあり得ますよね。彼女がラッキーだったのは、養父が再婚した相手との間に子どもができなかったこと。そして養親がふたりとも、彼女の才能を認めたことだと思います」

 玲佳さんは利発な子だった。養父はいちはやくそれを見抜き、彼女を私立の中高一貫教育の女子校に入れた。そして優秀な成績で有名大学に入学した。

「彼女は笑いながら言っていました。『養母はもっと女の子らしくしてほしかったみたい。私は大学生になってからは肉体労働のアルバイトばかりしていたの。引っ越しとか工事現場とか。だから養親はよく嘆いてた。でも無理矢理枠にはめる人たちではなかったから助かった』と」

そして結婚

 当時、彼女は養父の事業とは関係のない会社に勤めていた。養父の仕事を継ぐ気はなかったそうだ。たとえ血のつながった親子であっても、親の会社をそのまま継ぐなんて意味がないと彼女は言った。適材かどうかわからないのだから。

「私は自分の力で何かをやっていくと彼女は決めたそうです。大学を卒業して留学、血のにじむような苦労をして勉強したとか。当時の写真を見せてもらったら、あまりに痩せていてびっくりしました。同時に、鉄の意志をもった玲佳に惹かれたんです」

 自分が夢を諦めて卑屈になっているのが恥ずかしかった。だが、玲佳さんは彼のそういう人間臭いところが好きだと言ってくれた。自分には繊細な情感が足りない、と。お互いに自分の足りないところに惹かれたのだろう。

 ふたりはときどき会うようになった。急な仕事が入ってデートをキャンセルしても、彼女は文句ひとつ言わなかった。「嘘じゃなければいい」といつも言っていた。

 そして出会ってから2年、ふたりは結婚した。

「結婚も簡単でした。ふたりでそれぞれの親に挨拶に行っただけ。うちは普通のサラリーマン家庭だし、妹からある程度話もいっていたようで、両親は彼女を大歓迎。母親が手抜き料理をたくさん作ってもてなしていました。『これは冷凍なの』『これはそこの商店街のお惣菜屋さんで買ってきた』って、いちいちネタばらしするから、妹も僕もかっこ悪いからやめろと言って。玲佳は笑い転げていました。『あなたは素敵な家庭に育ったのね』と言われた。ごく普通のサラリーマンの家庭だよと言ったら、『私はやっぱりかっこつけすぎて生きてると感じたわ』って」

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