中日・大島洋平が偉業達成 「史上最年長」に「過去最低打率」も…“2000本安打”珍エピソードを持つ達成者を振り返る!

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通算打率2割4分台での快挙

 中日・大島洋平が8月26日のDeNA戦で、NPB史上55人目の通算2000本安打を達成した。その快挙と併せて、過去において史上最年長、歴代最低打率など、珍エピソードで話題になった達成者を振り返ってみよう。【久保田龍雄/ライター】

 2000本安打達成者というと、毎年のように3割以上の高打率をマークしたアベレージヒッターのイメージが強いが、歴代達成者の中でもワーストとなる通算打率2割4分台(打率.240)で、2000本の大台に到達したのが、2013年の中日・谷繁元信である。

 5月6日のヤクルト戦、快挙まであと2安打と迫った谷繁は、3回の1打席目は三振に倒れたものの、4回1死満塁の2打席目、ヤクルトの先発・松岡健一から左翼線に同点2点タイムリー二塁打を放ち、王手をかけた。

 そして、6回無死の3打席目、「先頭だから出ようとだけ考えていた」という谷繁は、押本健彦の133キロスライダーをとらえ、一、二塁間を破る。この瞬間、史上44人目、捕手では野村克也(南海→ロッテ→西武)、古田敦也(ヤクルト)に次いで3人目の2000本安打が達成された。

 42歳4ヵ月での達成は、12年5月4日に記録されたヤクルト・宮本慎也の41歳5か月を更新する史上最年長記録(当時)。2803試合目での達成も、大島康徳(中日→日本ハム)の2290試合を上回る歴代1位のスローペースだった。

 一塁ベース上で、その宮本とチームメイトの和田一浩から花束を贈られ、笑顔でファンの声援に応えた谷繁は「ああ、打ったんだなと。何か感じるかなと思ったけど、いつもと一緒だった。(2000本も)打てるなんて1度も思わなかった」と長い道のりを感慨深げに振り返った。

 また、谷繁は横浜時代の1999年に記録した126安打が最多で、1シーズンの安打数がチームの試合数を1度も上回ったことがない選手が達成するのも初めてだった。

「常に7、8番を打っていて、クリーンアップを打ったわけじゃなく、コツコツやった積み重ねだと思う」(谷繁)

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