エッフェル塔ポーズ「松川るい参院議員」が自覚できなかった無神経さゆえの攻撃性

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「極端な人」の実態

〈SNSには正義を振りかざす「極端な人」がいる。だがそれは、社会の落ちこぼれでもなければ、カルトのような異常な信念をもっているわけではない。SNSの炎上を研究する山口真一(ネットメディア論、情報経済論)は、炎上に加担するのは「男性」「世帯年収が高い」「主任・係長クラス以上」という属性の持ち主だという。仕事が忙しくても、同居する家族がいても、2時間もあれば数百件は書き込めてしまうから、「暇人」である必要はないのだ〉

 言うまでもなく、この人たちの多くは有権者であり、は社会で普通に生活している「常識人」である。ただ少し違うのは、何かのきっかけで「極端な人」に変わるという点だろうか。

〈こういう「極端な人」に絡まれないこと。そのための最低限の原則は、「個人を批判しない」だ。なぜならこのひとたちは、自分が批判されたと思うと、常軌を逸して攻撃的になるから。自分が「被害者」で、なおかつ「正義」だと信じている相手に対しては、ほぼ打つ手はない〉(同書より)

炎上リスクのない投稿

 今回、松川議員は「個人を批判」したわけではない。しかし、「恵まれた境遇にある人が無邪気にその状況をアピールする」という行為の「無神経さ」は、ある種の攻撃性を持ちうる。その点について、松川議員や今井議員はあまりに鈍かったのだろう。

 政治家にとってSNSは武器ともなりうる。松川氏のような若手ならばなおさらだ。では、どうすれば良いのだろうか。

 橘氏は一般的なアドバイスとして、エビデンスを呈示できる専門分野では積極的に発言してフォロワーを集め、それ以外の領域では炎上リスクのない投稿(たとえばネコの写真)にとどめるのがいいかもしれない、と述べている。

 松川議員でいえば、得意分野であるはずの外交についての知見を述べるというほうがエッフェル塔ポーズよりも「反響」は小さくても意義があるということになる。

 もちろん、ネコの写真であっても時と場合によっては「そんなことアピールしている場合か!」と批判されるリスクがあるのは言うまでもない。

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