秋広優人は3番より5番に据えた方がいい理由【柴田勲のセブンアイズ】

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「首の皮一枚」つながった

 巨人が阪神(甲子園)、中日(東京ドーム)と続く6連戦を4勝2敗と勝ち越した。28日からの中日3連戦を3連勝、阪神戦を含めて4連勝とした。貯金は2。

 3位・DeNAに0.5ゲーム差に迫ったが、首位・阪神とは6ゲーム差、残り52試合を考えると、まさに「首の皮一枚」だ。

 8月1日からは東京ドームでヤクルト3連戦、4日からはマツダで広島3連戦、さらに8日からは東京ドームに阪神を迎える。

 広島、阪神の6試合は今季の巨人の行方を左右することになるだろう。今季、阪神には4勝9敗1分と分が悪いし、広島戦もマツダでは1勝5敗だ。鬼門になっている。

 結果次第ではいよいよ厳しい状況に追い込まれる。

秋広を5番に据えた理由

 28日、右太もも裏の肉離れで戦線を離脱していた坂本勇人、そして2軍落ちしていた丸佳浩が1軍に合流した。

 坂本の復帰はチームの雰囲気をガラリと変えた。圧倒的な存在感で引っ張っている。丸も即結果を出した。なんと言われようと主力は主力だ。ケガ以外は起用すべき選手だ。

 巨人はこの坂本、丸に吉川尚輝、岡本和真の四人が機能してこそのチームだ。打つべき人が打って他の選手も力を発揮できる。

 3番を任されてきた秋広優人が28日から5番に入った。30日は8回1死二、三塁で清水達也から先制となる2点タイムリーを放った。外角フォークをしっかり拾った。初めて5番の仕事をした。

 原辰徳監督が5番に据えたのは、もっと自由に打たせたい、こんな狙いもあるのではないか。4番~6番は制限なく自由に打つことができる。7番や8番はなんとか出塁して上位につなぐ必要がある。

 例えば無死一、二塁の場面、3番の秋広が打席に入る。次は4番の岡本だ。どうしてもバントをさせたくなる。チャンスを拡大して岡本で返したい。ところが、失敗するケースが目につく。

 ならば3番にはバントであれ、なんとかしてくれる梶谷隆幸を置いて、秋広を5番に起用する。自由に打たせる。前の2試合では結果を出していなかった。30日の先制打は岡本和が申告敬遠直後の好機だっただけに価値があった。

 7回以降の終盤はそれでも送りのケースが出てくるだろうが、私は回が浅かったら必要がないと思う。5番に起用したのだから信じて打たせた方がいい。

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