いきなり泣き出したビッグモーター新社長が「ヤンチャしていた頃の最強伝説」 “炎上会見”を社員が解説

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ゴルフ場の集合写真

 ただ、今ごろ後悔しているはずだとも語る。

「実際、会見の最後で『そこまでする必要はないなと考え直しました』と訂正していましたよね。あの人は、カーッとなってもすぐに『いけん、いけん』って反省できる人ではあるんです」

 不用意発言の極め付けは、一部の社員がゴルフボールの入った靴下で車を叩いて傷をつけていた行為について、興奮しながら「ゴルフを愛する人への冒涜です!」と言い放った、あのセリフだった。

「昔は“趣味は仕事”という人だったんですが、息子に社長業を任せるようになった5年くらい前からは、ゴルフ漬けの生活だった。だからつい、自身の“ゴルフ愛”が出てしまったのではないか」

 デイリー新潮が入手した同社幹部らがゴルフ場で撮った集合写真でも、中心にいるのは、社員の間で「コナン君」とあだ名が付けられている息子で前副社長の宏一氏(35)だった。兼重氏は端のほうに立っていた。ちなみに、宏一氏の右側にはべるように立つのが和泉氏だ。

  先の社員によれば、取締役たちはこうしてよくゴルフを満喫していたという。その最中、ノルマを課せられた社員たちは、やむなく不正に走ってしまったのだ。

 “戦犯”と言われる息子が会見に欠席したことについてはどう考えているのか。

「出せなかったんだと思います。フルボッコにされるのは間違いなかったですから。息子さんは人を追い込む弁には長けていますが、守りには弱い。もっと醜態を晒すことになったと思います」

最大の懸念は「院政」

 はたして、和泉新体制で“沈没間際”の会社を建て直すことができるのだろうか。

「うーん……。和泉さんは兼重さんへの忠誠心だけで専務に上り詰めたような人ですからね。昔はゴリゴリの営業マンで、九州進出は彼の手柄だなんて話を聞いたことはありますが、最近は実績を上げているとは聞きません。営業部門の人ではありますが、花形の販売ではなく、買い取り部門を担当してきました。ちなみに、いま街路樹の除草剤散布疑惑で問題になっている環境整備部門も彼の管轄です。ただ、人望はある人なので、期待する声は一部にはあります」

 そして、最大の懸念についてこう語る。

「はたして兼重親子が本当に経営から完全に手を引くものなのか。兼重さんがそう考えていなくても、和泉さんが兼重さんのところへお伺いに通いつめ、相談と称して指示を仰ぐんじゃないか。何せ“兼重命”な人ですから」

 ビッグモーターにメールで和泉氏が暴走族に入っていたという話は事実か尋ねたが、期限までに回答はなかった。

 若い頃のヤンチャ魂が蘇って、これ以上、暴走することがなければいいのだが……。

デイリー新潮編集部

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