「マイナ保険証を使わない人への嫌がらせ」 マイナ推進なら「保険証廃止」で医療情報の「誤ひもづけ」問題も

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 一枚のカードがもたらす国家的危機である。旗振り役は強弁を続けているものの、さまざまな問題を放置しながら、急拡大してきたツケが回ってきた格好だ。政権への支持率が急落する中、このままでは“地獄”が訪れるのは確実。その戦犯は河野太郎デジタル大臣(60)――。

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 DX(デジタルトランスフォーメーション)後進国の汚名を払拭するどころか、「カード」の推進がこの国をより一層、アナログの世界へと誘っていくかのようである。

 岸田政権の旗振り役として、マイナンバーカードを強引に普及させてきた河野大臣。現在、マイナカードの累計申請数は1億件に迫る勢いだが、風当たりはますます激しくなってきた。ここにきて、マイナカードのトラブルが続出しているのだ。

「デジタルガバメントの推進に向け、職責を果たしてもらいたい」

内閣支持率は急落

 岸田文雄総理(65)は6月12日の国会で野党議員に河野大臣の更迭の可能性を問われ、こう応じた。国会で現職大臣の「更迭」という言葉が飛び出すほど、河野大臣とマイナカードへの不信感が高まっている。

 そのことを指し示すように、10日から11日にかけて行われたテレビ朝日の世論調査では、マイナンバーの利用拡大について不安を「感じる」と答えた人が実に全体の76%にのぼった。結果、内閣支持率は前回から4ポイント以上も下がり、36.9%となってしまった格好だ。

「通常国会の会期末が迫る中で、解散戦略に影響してくる可能性があります」

 とは政治ジャーナリストの青山和弘氏。

「岸田総理自身がマイナカードのPR動画に出演していたことなどもあり、政権運営だけでなく、自身に直結しうる問題として神経を尖らせています。河野さんの大臣就任はマイナカードの普及という“一点突破”を期待した肝いり人事でしたから、河野さん自身でこの問題にケリをつけてほしいという思いを総理は持っているようです」

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