三浦瑠麗氏に勝訴した「テレ朝・社員弁護士」が法廷闘争記を出版 「不倫された側が足掻く姿を正直に書きました」

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周囲の反対を押し切って始めた裁判闘争

 だが、西脇さんはテレビ朝日法務部に所属する現役のサラリーマンで、相手はテレ朝の看板番組「朝まで生テレビ!」のレギュラー出演者である。職場の上司や同僚は皆、「バカなことをするな」と止めに入った。だが、西脇さんは己の信じる道を突き進んだ。

〈ここでうなだれていては、向こうの思う壺だ。何もなかった振りをして、自分で自分を騙しちゃいけない。逃げちゃいけない〉

〈この裁判は経済的な損得ではなく、自分自身を守り抜くための、気持ちの闘いだった。勝負よりも「自分は全力を尽くした」と自分の手足で実感できるかどうかが何よりも大切だった〉(『孤闘』より)

 かくして、サラリーマン弁護士の1345日に及ぶ長き闘争が始まったのだった。西脇さんは「自分で自分の弁護をすべきではない」との周囲の反対を押し切り、自ら弁護士として法廷に立った。テレ朝に勤務しながら、退勤後や土日にワンルームマンションの一室にこもって1000ページ以上の裁判資料を執筆。最高裁まで争って勝利したのである。

 その結末は、最高裁が三浦氏の上告を棄却した際、各社が報じ、「デイリー新潮」でも記事にした。なぜあえて本にしようと思ったのか。

「実はデイリー新潮さんが書いてくれた記事を幻冬舎の編集者の方がたまたま目にして、『ぜひ本にしませんか』と連絡してくださったんです。二つ返事で『やらせてください』とお返事しました」

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