菅野智之の今季初登板は50点 おそるおそる投げていた【柴田勲のセブンアイズ】

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チームの雰囲気がよくなる

 巨人がオリックス、ソフトバンクとの交流戦を4勝2敗と勝ち越して、ペナントレースでの貯金を「1」とした。ずっと指摘してきたが、まずは貯金を作ることが大事だ。貯金ができればチームの雰囲気もよくなる。

 現在の順位は4位、首位の阪神とは7.5ゲーム差だ。まだまだ背中は遠い。一日でも早く追撃態勢を整えてほしい。

 11日のソフトバンク戦で菅野智之投手が今季初登板初先発して5回を4安打2失点に抑えて今季初勝利を挙げた。

 昨季は10勝7敗に終わり、巻き返しを期待されていたが、右ヒジの張りや寝違えなどで開幕から2カ月以上もファームで調整をしての復帰登板となった。

今季初登板した菅野の評価

 ハッキリ言って、好調時と比較すると50点ほどの出来だったと思う。久々の1軍マウンドで、どうしても慎重にならざるをえない。おそるおそる投げていた。93球、最速150キロは出ていたが球威は感じなかった。

 死四球が4個あった。打たれたくない、打たれたくない。この気持ちで微妙なところを狙うが決まらない。3回2死一塁から左の近藤健介、柳田悠岐に続けてストレートの四球を与えた。

 制球力のいい菅野にしては珍しい。外角、それも低めが生命線だが思ったようにいかなかった。4回の失点も野村勇への死球から2死二、三塁とし中村晃に外寄りの少し甘いストレートを左に持っていかれた。

 それでも試合を2失点にまとめて勝つことができた。菅野の顔と名前もさることながら、投球術と経験のたまものだろう。

 これからが本当の勝負になってくるが、何度も言っているように大事なのは外角、それも低めに制球できるかどうかだ。その精度をもっと上げる必要がある。

 次回の登板は18日、交流戦最後の試合となる楽天戦になりそうだが、ここで真価が問われることになる。頑張ってもらいたい。

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