創価学会大幹部が「萩生田だけは勘弁ならねぇ」 自公の亀裂はもはや修復不可能?

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驚くほど強硬だった萩生田氏

 都内で公明党が狙ったのは、練馬区の一部から成る東京28区だった。

「しかし自民党サイドは、すでに内定している候補者がいるとして、公明党候補の擁立を認めませんでした。これに公明党が猛反発したのです」(同)

 結果、公明党は自民党への苛烈な“措置”を通達した。

・都内小選挙区の自民党候補を推薦しない

・都議選や首長選も協力しない

・都議会での協力関係も解消する

 などである。1選挙区あたりの学会・公明党票は1万~2万票とされる。仮に都内の自民党候補が学会の支援を受けることができなければ、小倉將信少子化大臣など、接戦を辛くも制してきた複数の自民党議員が野党候補に逆転を許すことになる。

「実はこの28区問題について、萩生田さんが驚くほど強硬でした」

 と語るのは都連所属の自民党議員である。

「28区には、八王子の医師で萩生田さんの支援者だった安藤高夫・前衆院議員を自民党候補として立てています。支援者だけに、公明党が独自候補を擁立したいと要求しても萩生田さんが安藤さんを外さないのでは、といわれています」

背後に森元総理

 さらに、創価学会と公明党を激昂させたのは、足立区の一部と荒川区で構成される東京29区の問題だ。

 今年1月、東京29区に公明党から岡本三成衆院議員が立候補する方針が固まっった。ところが、そのことを公明党が発表すると、地元の自民党都議らが茂木敏充幹事長へ抗議の意を表明するため、党本部を訪れたのである。

 地元政界関係者が言う。

「先頭に立ったのは足立区を地盤とする高島直樹都連幹事長でした。足立区は太田昭宏前公明党代表や岡本氏など、公明党の候補者が擁立されてきた土地です。そのため、地元では“次は自民党候補を”という声が以前から上がっていた。岡本氏の立候補は高島さんからすると、寝耳に水で承服できなかったのです」

 公明党に対抗しようとしたのか、こんな動きが。

「高島さんは自民党候補擁立へ向け動いていました。2人ほど名前が挙がっていて、一人は東京都医師会幹部の親類という都内の医師。もう一人は高島さんに近い墨田区選出の自民党都議、川松真一朗さんです。実際、高島さんは川松さんに対し、“いつでも公認してやる”と伝えていました」(同)

 川松氏の地盤の墨田区は、うちわを選挙区の有権者に配った問題で14年、法相を辞任した松島みどり氏が衆院選で当選を重ねている。関係者が続ける。

「しかし、松島さんは議員としての展望が見えないのに国政にしがみつき、頑として議席を譲ろうとしない。川松さんは“地元は墨田”という思いがあるものの、29区から出馬する可能性が取り沙汰されてきたんです」

 実はこの動きの後ろ盾となっている人物がいた。森喜朗元総理(85)である。

「川松さんは元テレビ朝日アナウンサーで、学生時代からラグビーに打ち込んだラガーマン。森さんはラグビーつながりもあり、川松さんが政界進出してから、ずっとかわいがってきました。当然、川松さんを国会議員にしたいという考えが強くあり、党幹部や萩生田さんに“面倒を見てやってくれ”と伝えていると聞きます」(同)

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