中田敦彦の発言に見る「テレビへの未練」と「知性コンプレックス」 “笑われること”に耐えらないプライドの高さ

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 あっちゃんこと中田敦彦さん、新たな「武勇伝」を作ろうとしたなら大成功かもしれない。あの松本人志さんに「(お笑い賞レースの)審査員何個かやめてほしい」とけんかを売ったと各所で話題だ。そもそも審査員のオファーについては、松ちゃんより彼に打診する企画担当者に言うべきだ。しかしあえて裏方ではなく松ちゃんを名指ししたのは、その方が注目度が上がると計算していたからだろう。相方の藤森慎吾さんは、炎上させて話題を起こすのが彼なりの「ヒーロー芸」と語った。ヒーローとは呼べないが、テレビ出演の足掛かりに大物の名前を使う手法は中田さんの中で確立しているのだろう。

 今年1月には、爆笑問題の名前を動画で出したところ事務所の太田光代社長から直接電話が入って「サンデー・ジャポン」に久々にコンビで出演。5月にはオードリーの番組でBIG3を批判。こちらも昨年「2023年の展望」という動画で共演を呼びかけていたが、三人とも無反応だったことを受けてだろう。「どんなテレビ番組なら出たいか」という動画もあり、「キャスティングからやりたい」「単発番組なら」と言っていたあっちゃん、「サンジャポ」や「しゃべくり007」に立て続けに出ていたのに、とは思うものの、今回も「松本さんとサシの対談オファーなら考える」なる発言も。「まつもtoなかい」への出演をもくろんでいるのではないだろうか。

 しかし松本さんはその土俵に乗らなかった。「テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん 連絡待ってる!」とツイート。それは権力者として軽くあしらったのではなく、むしろ後輩がこれ以上損をしないように気遣ったのではないかと思うのだ。

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