暗号資産投資トラブルで「20億円」丸儲け ヤクザに追われ、米国で50万ドルを踏み倒し…笑顔が眩しい「日本人ギャンブラー」はどこへ消えた?

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東谷義和容疑者の逃亡先へ

 日米で追われる身となったコースケはその後どこへ向かったのか――。暗号資産業界に詳しいインフルエンサーの金沙也氏は「彼は今ドバイに逃げていますよ」と明かす。

「今年2月に『いまドバイにいるよ』と連絡が来ました。シーシャを吸いながら呑気にポーカーしている動画も送られてきた。金に詰まって飛んだと聞いていたから『生きていたんですか』って聞いたら、『逃げ逃げからの生きています』と。『今年の後半くらいには復活できそうかな笑』と余裕も見せていました」

 ドバイは東谷義和容疑者やその一味の逃亡先として知られるが、彼もまた同じ道を辿っていたのである。

 金氏はコースケとは5年くらいの付き合いになるが、初めて会った時は雲上人のような存在だったと語る。

「まさに暗号資産ビジネス界のドンという感じでした。数千人が参加していた月額2万円もする暗号資産関係のオンラインサロンを買収し、配下にいるインフルエンサーを使ってさまざまな案件を仕掛けていた。住居は、最上階に螺旋階段やガラス張りのバスルームまであるゲストルームが備わった赤坂の高級レジデンス。そこから六本木のラウンジにも毎日のように繰り出し、一晩で数百万円も豪遊していた。初めてついたヘルプの子にバーキンの鞄をプレゼントするくらい気前がいいと聞きました。彼はいま37、8歳で、バツイチだったんですが、昨年、20代の若い女の子と再婚しています。カジノにハマり出したのは2年くらい前からですかね。よくラスベガスに行っていましたよ」

ピーター・アーツのタニマチだった

 今は逃亡者の身となったが、芸能人とも親しく交友していたという。

「有名シンガーソングライターのSと一緒に映った写真を見せてくれたこともあります。彼がタニマチとして一番仲良くしていたのが、格闘家のピーター・アーツです。彼は2、3年くらい前からドバイに拠点を持っていたんですが、昨年春ころ、私がドバイで会った際にもピーター・アーツ一家が同席していました」

 コースケは今後もドバイに留まり、日米にまたがる被害者から逃亡を続けるつもりなのか。

 担当弁護士に連絡したが、「実はこちらも連絡が取れない状況になっております」。関東地方にある実家を訪ね、母親に質問状を託したが期限までに回答はなかった。母親によれば最後に連絡があったのは半年くらい前で、今はどこにいるかわからないという。

 同様の手法で約650億円を集めた『ジュビリーエース』のケースでは、警視庁は21年11月に金融商品取引法(無登録営業)違反で勧誘した男女7人を立件しているが、PGAに関しては「動きが鈍い」と被害者たちは不満げだ。

 前出の宮野弁護士は、「手口や被害状況は酷似している。ジュビリーエースが立件できたのであれば、PGAも立件できるはず。逃げ得を許さないためにも警察には事件化してほしい」と語る。

 ロサンゼルスのカジノでは、「まさかあんな屈託のない笑みをこぼす男が借りたカネを踏み倒して逃げるなんて」とコースケは語り草になっているという。

デイリー新潮編集部

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