「栗山に代われ!」のヤジに、原辰徳監督が示した反応とは? 対阪神3連敗にみる「岡田監督との優劣」と「退任Xデー」

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“栗山待望”の声に気色ばんだ原監督

 巨人の浮上の兆しは一向に見えない。好材料が出るとすれば、オープン戦で右肘に張りを訴え、開幕から出遅れていた菅野智之が5月28日に2軍登板にこぎ着けたことか。しかし、たとえ交流戦に復帰したとしても「菅野は峠を過ぎている。過度な期待はできないだろう」(在京セ・リーグ球団のスコアラー)との見方が他球団では大半だ。

 巨人はリーグ3位の177得点、52本塁打は断トツである。ただ、力勝負を得意とするパ球団との交流戦で、額面通りの威力を発揮するかは未知数だ。

「パの力がある投手相手に、ホームランも減るかもしれない。巨人打線の一番の強みを封じられると、投手陣が依然、安定しないだけに苦しくなる」(同スコアラー)

 巨人が波に乗れないでいた4月のある時期の試合、スタンドから原監督に対し「栗山に代われ!」とのヤジが飛んだ。3月のWBCで大谷翔平(エンゼルス)らをまとめ上げ、世界一に導いた栗山英樹監督を待望するファンの声だった。さすがの原監督も気色ばんだという。

 原監督は来季まで契約を残す。

「巨人は(19年に)原監督を三顧の礼で呼び戻し、チーム編成の権限まで与えている。球団から(今季途中や今季限りで)解任される可能性はほぼないと思う。となると原監督自らが身を引くことだが、晩節を汚した近年の成績を巻き返す機会を失うことになるので、私はそれもないとみている」(前出の元監督)

 それでも、巨人では同一監督が2年連続でBクラスに沈んだ例は皆無だ。球団史上類を見ない低迷となれば、オフの監督人事が無風で済まされるかどうか。「巨人OBではない栗山が後任監督になることは、ほとんどあり得ないが、原采配が現有戦力を使い切れていないのは明らか。オフの前後に不測の事態が起きる可能性は否定できない」とは元NPB球団社長の言葉である。

デイリー新潮編集部

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