【衝撃の画像】都内「タワーマンション」のベランダに“黒ずくめの窃盗団”が侵入する瞬間…被害住民が明かしたセキュリティの“死角”

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帰宅するとドアの内側から“チェーンロック”が

 防犯カメラに映し出されていたのは、黒のスウェットに黒いズボン、フードを目深にかぶった2人組の姿。どちらもリュックサックを背負い、手には複数本のバールを握っている。マスクをしているので表情は窺えないが、互いに何かを確認し合う素ぶりを見せながら、三角コーンの置かれた工事現場のような場所を慎重に歩んでいく。そして、ひとりが防護ネットに振れたかと思うと、その一部を開き、2人組は中へと入り込んで行った――。

 銀座のロレックス専門店に強盗団が押し入った事件は数多くのメディアで報じられたが、“衝撃”という意味ではこちらの事件も引けを取らない。今回、取り上げる巨額窃盗事件の現場は、銀座の路面店ではなく“タワーマンション”の一室だった。

「本当に驚きましたよ。まさかタワーマンションが窃盗団に狙われるとは思いもしませんでした……」

 記者の直撃に重い口を開いたのは自営業者のAさんである。彼が都内のJR駅から至近の距離にある、タワーマンションの自室に帰宅したのは4月20日の午後9時過ぎのことだった。

「その日は仕事を終えた後に息子と外食していたんです。そして、息子と一緒にマンションの中層階にある自宅に戻ってカギを開けると、誰もいないはずなのに内側からチェーンロックが掛けられていた。すぐに“これはおかしい”と感じました。私の留守中に、家族以外の誰かが部屋に入り込んだとしか思えなかった」

 まもなく、Aさんの悪い予感は的中することになる。ガードマンを呼んで、Aさんと息子が部屋に足を踏み入れたところ、

「何が起きたのか、一瞬で理解しましたよ。何しろ、至るところに複数人の足跡がハッキリと残されていたので……。しかも、壁やドア、フローリングの床を含め、いくつものひっかき疵が見つかりました。おそらく窃盗団がバールをぶつけた際にできたのだと思います。寝室にはバッグや衣服が散乱し、戸棚も開けっ放しに。土地売買のため一時的に自宅で保管していた現金2000万円はもちろん、金目のものはごっそり持ち去られていました。外出する際、リビングに繋がるベランダの小窓は閉じていたのですが、取っ手を下ろしてロックしていなかった可能性もある。その小窓が90度ほど開いていて、ちょうど大人ひとりが出入りできる隙き間があった。そこが侵入経路だったようです。まさかタワーマンションに空き巣が入るなんて考えもしなかった……」

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