低迷する巨人、原監督が打つべき手は? 一般企業なら責任問題浮上は必至【柴田勲のセブンアイズ】

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平均年俸は巨人がトップ

 巨人が最下位の中日に3試合連続で逆転負けした。中日との同一カード3連戦では1989年8月以来34年ぶりだという。

 ゴールデン・ウイークは3勝5敗、中日とはゲーム差なしの5位。屈辱の一語だ。

 日本プロ野球選手会が発表した選手会に加入する714人の支配下登録選手(外国人選手は除く)の今季の年俸調査によると、球団別の平均年俸は巨人が4年ぶりに12球団トップに返り咲いたという。

 巨人は選手の年俸に一番お金を使っているし、補強費だって相当なものだ。それでいてこの成績だ。一般企業だったらまず間違いなく責任問題になるだろう。

 原辰徳監督、球団はどう考えているのか。一度記したがファン離れは深刻だ。友人や知人に会うと毎回必ずこう言われる。開幕からずっと言われ続けてきたが、最近はますます多くなった。

「巨人、一体どうしたんですか? なんとかしてくださいよ」

 もちろん、私を巨人OBと知ってのことで「そう言わずに長い目で見てくださいよ」と返すのだが、お金を払って球場に観戦に来て下さるのはファンだ。テレビ中継を見ながら声援を送ってくれるのもファンだ。

 その鬱憤(うっぷん)やイライラがたまったファンにどう応えるのか。原監督は中日との3連敗後に「あさってからまたやり直しです。やっていきます」と話していたが、現状ではこう応えるしかない。

調子の悪い選手を簡単に外さない方がいい

 原監督はもっとレギュラーを信頼して起用すべきだと思う。レギュラーはレギュラーだし、控えはあくまでも控えだ。開幕から打線をコロコロと変え続けた。調子が悪いとすぐにレギュラーでも外す。きのうは3番、きょうは8番……落ち着かない。混乱する。

 これが良くなかったと思う。

 原監督は「打てない選手は使えない。調子のいい選手を使うのが私の義務です」と言うが、簡単に外すのではなく、まずはどうしたら打てるようになるのかコーチともども考える。ハッパをかける。これが先決だ。

 開幕戦で1番を任されたオコエ瑠偉が再調整で2軍に落ちた。松原聖弥も同じだ。少し調子が悪くなるとすぐに2軍行きだ。投手陣を含めこの繰り返しだ。

 坂本勇人や丸佳浩にしてもスタメンを外されたり打順を下げられたら、原監督に「なぜ私を使わないんですか?」、「必ず打つからクリーンアップでお願いします」と直訴してもいいではないか。

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