「ドロドロ血液」汚れの四つの凶悪原因とは? 血管を若返らせる「抗酸化食品」を紹介

ドクター新潮 ライフ

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拍動ごとにハンマーで殴られている状態

〈老化した血管は、弾力を失いひび割れを起こした古いゴムホースのようなものだと言う栗原氏。血管が老化する背景には、大きく二つの要因が挙げられるという。〉

 一つ目の要因は、なんといっても「高い血圧」です。

 例えば、1分間に心臓が拍動する回数が70回だとすれば、1日の拍動数は約10万回となります。血管は1日に約10万回もの拍動を受け止めているのです。ところが、血圧が高いと血管が受ける圧力が強くなり、拍動ごとにハンマーで殴られているような状態になってしまう。それが1日10万回ずつ積み重なるのですから、高血圧によって血管が傷つくのは当然です。

動脈硬化の悪循環

 続いて二つ目の要因となるのは「ドロドロの血液」です。ドロドロの血液によって血管が詰まりやすくなるのはよく知られていますが、それだけでなく血管の内壁を傷つける原因にもなるのです。

 血液がドロドロになると、血管が血液を先へ送り出すのにより強い力が必要になります。そうすると動脈の平滑筋の仕事量が増え、疲労が蓄積されるのです。さらに、ドロドロの血液によって血管の内壁に傷がつくと動脈硬化が起こり、一段と血管が硬くなるという悪循環にも陥ります。

 ちなみに「動脈硬化」という言葉はよく耳にすると思いますが、「静脈硬化」という言葉は聞きませんよね。先ほどもお話しした通り、動脈は平滑筋を使って血液を先へと送るため血管の内側に強い力がかかっています。これに対して、静脈は臓器や組織の毛細血管から血液を集めて流しているため、動脈に比べると圧力がかかりにくい。そのため血管が傷つくことも少なく、静脈硬化は起こりにくいのです。

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