「ドロドロ血液」汚れの四つの凶悪原因とは? 血管を若返らせる「抗酸化食品」を紹介

ドクター新潮 ライフ

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 世界トップクラスの平均寿命を誇る長寿大国・日本。しかし、人生の最後に約10年間もの要介護生活が待ち受けているとすれば……。「血液サラサラ」の提唱者の一人である栗原毅医師が語る、要介護に陥らないための生活習慣。カギを握るのは「血管」の若返りだった。

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 昨年夏に厚生労働省が発表した統計資料によれば、2021年時点での日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳で、女性は世界1位。平均寿命とは、その年に生まれた0歳児が平均して何歳まで生きるかを予測したものですから、交通事故や病気で若くして亡くなる人がいることを考慮すれば、すでに高齢期にさしかかっている人はさらに長生きをすると考えられます。実際、17年の時点で日本人男性の4人に1人、女性だと半分以上が90歳まで生存することが分かっている。人生100年時代は本当に目前まで迫ってきていると言ってよいでしょう。

 一方で統計資料には平均寿命の他に「健康寿命」というデータもあります。これは介護を受けることなく自立した生活を送れる期間を指しますが、19年時点の男性の健康寿命は72.68歳、女性が75.38歳。つまり、平均寿命と健康寿命との間には、男性で約9年間、女性で約12年間の“ギャップ”が存在するのです。言い換えれば、男女とも人生の最後は平均して10年前後の要介護生活を送らなければならないのです。

健康寿命を伸ばすために必要なこと

〈医療技術の発達や国民の健康意識の向上により寿命が延びるのは喜ばしいこと。だが、要介護状態のまま長生きするのはあまりにわびしい。長年にわたり生活習慣病などの治療に当たってきた栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長が指摘する通り、長寿国となったわが国では健康寿命をいかに延ばすかが喫緊の課題となっている。

 栗原氏によれば、要介護生活に陥る人たちの多くには「血管の不調」という共通点が見られる。そして、この重要な体内インフラである血管の不調を改善することこそが“ピンピンコロリ”への一番の近道なのだという。〉

 なぜわれわれは要介護生活に陥ってしまうのか。19年の厚労省の発表によれば、要介護に陥る原因の第1位は認知症で17.6%、第2位は脳血管疾患で16.1%となっています。

 脳血管疾患とは脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの総称で、脳にある血管が詰まったり傷ついたりしてしまうことで起こる病気です。

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