陸上自衛隊のヘリは海上を飛ばない…沖縄・ヘリ事故のパイロットはいつもの精神状態ではなかったのか

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 4月6日の午後3時56分、沖縄県の宮古島付近を飛行していた陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」がレーダーから消えた。この事故に関して産経新聞(電子版)は12日、「<独自>緊急用フロート装備せず 陸自ヘリ事故」との記事を配信した。

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 だが、事故の詳細が次々と明らかになっている。産経新聞の報道を紹介する前に、21日時点の最新状況をまとめておこう。

 この事故が連日、大きく報じられている理由の一つに、第8師団長の坂本雄一陸将を筆頭に複数の師団幹部が搭乗していたことが挙げられる。坂本陸将に関しては、21日に死亡が発表された。

 第8師団は熊本県熊本市に司令部を置き、隊員は九州南部の熊本、鹿児島、宮崎の出身者が8割以上を占める。台湾有事などに備え、南西諸島など島嶼(とうしょ)防衛を主な任務としている。

 中国の人民解放軍と対峙する師団と言っても過言ではない。事故が報道されて以来、ネット上で中国軍の攻撃を疑う声が非常に目立った。第8師団の任務が要因の一つと言えるだろう。

 陸上自衛隊は20日、搭乗していた10人のうち5人の死亡が確認され、2人の身元が判明したと発表。第8師団司令部の庭田徹1等陸佐と神尊皓基3等陸佐の氏名を明らかにした。

 庭田氏は師団のナンバー3に当たる幕僚長。さらに、宮古警備隊長の伊與田雅一1等陸佐もヘリに同乗していたことが発表された。伊與田隊長の行方は明らかになっていない。

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