「アップル預金」年利4.15%の衝撃 日本でのサービス開始に待望の声も、立ちはだかる意外な障壁

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「日本上陸」が簡単でない理由

 他国と比べてiPhone(OS)シェア率の高い日本はアップルにとっても重要市場とされ、今後「アップル預金」が日本に上陸する可能性も指摘されている。

 しかし話はそう簡単ではないとの声も。

「携帯キャリアでいえば、日本でもauのじぶん銀行やソフトバンク系のpaypay銀行などがありますが、いずれも普通預金金利は0.001%と、金利だけを単純比較すれば日本勢はとても太刀打ちできない。しかしアップルが同様のサービスを日本で展開するには越えなければならないハードルが幾つかあり、その一つが日本の場合、大手キャリアがiPhoneの販売代理店も兼ねている点です。アップル側も本気で“潰し合い”になるようなサービス展開は避けると見られ、仮に日本で預金サービスを開始するとしても、大手キャリアとの“棲み分け”を模索する可能性が指摘されています」(ITジャーナリストの井上トシユキ氏)

 経済評論家の荻原博子氏もこう言う。

「アップルの新サービスが日本で話題になっているのは、それだけ日本の銀行の預金金利が低すぎることの裏返しです。長く続いたゼロ金利政策で、お金を預け入れるメリットがない状況に慣れきった日本人からすれば、“上陸”を待望する声が上がるのも当然。ただしアップルが日本の銀行と提携するなどして預金サービスを日本で始めるとなっても、為替リスクや資金の調達・運用面での課題から、アメリカと同程度の金利はとても望めないでしょう」

「異国の夢物語」と考えたほうがいいのかも。

デイリー新潮編集部

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