山川穂高、WBCの「反動」でソフトバンク入りに“暗雲” 中田翔“幻の阪神移籍”の二の舞も

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下半身の故障は危険な兆候

 昨季のパ・リーグ本塁打王と打点王に輝いた西武の山川穂高(31)が4月10日、ふくらはぎの張りのため出場選手登録を抹消された。前日のソフトバンク戦ではスタメンに名を連ねながらも一回の守りから途中交代。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参戦した直後に開幕を迎え、わずか8試合の出場で26打数7安打の打率2割6分9厘、1打点、本塁打ゼロのまま無念のリタイアとなった。

 順調なら今オフ、国内フリーエージェント(FA)権を取得する。その際はソフトバンク移籍が確実視されていたのだが、そのレールにも暗雲が垂れ込めてきた。

 今回の山川の故障は当然、WBC出場との関連性が指摘されている。WBCで山川は代打要員に回り、3試合でわずか7打席しか立てなかった。例年のオープン戦で40~50打席をこなすことを考えると、明らかに少なかった。WBCからの帰国直後、すぐにオープン戦に出場し、8打席に立ち、突貫工事で開幕に間に合わせた。

「これでも調整としては不十分で、開幕はぶっつけ本番に近かったと思う。急ピッチで仕上げた反動がふくらはぎに出たのではないか」(元NPB球団監督)

 強打の正捕手だった森友哉が昨オフにオリックスに移籍し、ただでさえ得点力を欠く打線に4番が離脱した。9日の交代に、松井稼頭央監督は「無理するところじゃない」と長丁場のペナントレースを見据え、大事を取った措置であると強調していたのだが……。

 この元監督は表情を曇らせる。

「ふくらはぎの故障は軽視できない。山川は昨季序盤にも太もも裏の軽度の肉離れで離脱している。私も現役時代に、30歳を過ぎて下半身に故障が続いたことで限界を感じ、引退を決意した。山川にとっても危険な兆候と言える。復帰は最短の10日ではなく、万全になるまで戻らないぐらいのつもりで、じっくりと再調整する方が得策」

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