「ポスト栗山」本命は新庄監督次第のワケ 対抗馬に吉井・高津、大穴は“殿堂監督”

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稲葉GMはダルと大谷の元同僚

 日本の優勝で幕を閉じたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は2026年の次回大会まであと3年しかない。WBC決勝後に大谷翔平(エンゼルス)がダルビッシュ有(パドレス)に次回への参加を呼びかけ、出場が既定路線のようになったことで早くも日本の2連覇が期待される。

 一方で、肝心の指揮官は、栗山英樹監督が一区切りをつけたことで、白紙になっている。今大会の手腕に再登板を待望する声は多いが、代表監督の心身のストレスは想像を絶するもので、栗山氏は「10億円もらってもできない仕事かもしれない」と語ったという。

「栗山さんは絶対にやらないとは言っていないが、後進に道を譲りたい意向もあり、引き受けてもらえなかったケースを想定しないといけない。ただでさえプレッシャーがかかる大仕事の上、栗山監督の後任。選ぶ方も引き受ける方も簡単には結論を出せないはずで、難航を予想している」(元NPB球団監督)

 既に複数の候補者の名前が紙面を賑わせている。代表監督経験者では、17年WBC監督のソフトバンクの小久保裕紀2軍監督らが挙がっている中、日本が金メダルを獲得した東京五輪の監督、日本ハムの稲葉篤紀ゼネラルマネジャーの就任には現実味がある。

「今回のWBCと同様、五輪の主力が次回にも一定数は残るだろう。(通算2000安打など)選手時代の実績が十分にあっても、監督としては栗山さんのように黒子に徹することができる。若い選手とも十分にコミュニケーションを取れる能力があり、何よりハムで大谷とダルビッシュと一緒にプレーしていることは大きいと思う」(同前)

 ネックは日本ハムの次期監督の最有力候補であることだという。

「新庄監督は最下位だった昨季のように低迷すれば今季で退任。稲葉新監督への交代は既定路線になっている。球団の監督とWBC監督の両立には難しさがある」(日本ハムのチームスタッフ)

 過去、WBCの首脳陣では、06年大会のソフトバンクの王貞治監督、09年大会の巨人の原辰徳監督、今大会で投手コーチを務めたロッテの吉井理人監督が現役監督と兼任した前例はある。専任が望ましいとはいえ、自軍の選手を後方支援に当てられるなど利点もある。

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