《奈良県知事選》高市早苗“ゴリ押し”候補「支持率上昇」の謎 専門家が指摘する「“高市イジメ”と受け取る岩盤層」の存在

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「高市さんがイジメに遭ってる」

 一方、大本命の山下氏を支える「維新人気」の評価も割れている。告示日の3月23日、維新代表の馬場信幸氏、幹事長の藤田文武氏、顧問の松井一郎氏が現地入りしたが、「当日はあいにくの雨だったことを割り引いても、“党の顔”が揃った街頭演説にもかかわらず、聴衆は大して集まらなかった。“吉村(洋文・大阪府知事)でなければ人は呼べない”ことがハッキリした」(自民党系県議)との声も。

 日本維新の会・奈良県総支部に訊ねると、

「(3氏による)演説は2カ所で行われ、それぞれ100人程度の地元有権者が集まりました」

 と回答した。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏が指摘する。

「もともと奈良は保守色の強い土地柄で、一連の騒動を見て“高市さんがイジメられている”と感じ取った地元有権者が一定数程度、出てきても不思議ではない。ただし維新の人気が大阪を飛び越えて、奈良にまで浸透しつつある点は疑いようがなく、“山下優勢”の情勢は変わらない。高市氏にとって本当の問題は、“秘蔵っ子”の平木氏が善戦しようがボロ負けしようが、党内での孤立化と発言力の低下を解消・挽回する術が容易に見つからない点です」

 逃げ切ったとはいえ、“イバラの道”が続くのは変わらないようだ。

デイリー新潮編集部

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