三浦瑠麗氏に勝訴したテレ朝「社員弁護士」が独占告白「始まりは元妻・村上祐子さんとNHK記者との密会報道でした」

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やらなければならなかった

 結局、名誉毀損は認められなかったが、プライバシー侵害は認められ西脇さんは勝訴した。では、この闘いを経て得たものは何だったのか。

「自分で自分を弁護したので、弁護士費用はかかりません。裁判にかかった費用は印紙代とコピー代くらいで3万円弱。賠償金は30万円ですが年5分の利子がつくので、差し引いて32万円くらいですかね」

 ただ、お金が目的だったわけではないと語る。

「費やした時間は膨大で、時給にしたら数十円くらいになってしまいますしね。弁護士仲間からは『自分で自分の弁護などするものでない』と制止されました。 それは真っ当なアドバイスだったと思います。ただ、私は自分の手でこの闘いに決着をつけたかった。独りでどこまでできるのかという自分との闘いでもありました。Twitterで公に発信した先に、生身の人間がいることを分かってほしいと思いでした」

 やって良かったかという問いには、

「やらなければならなかったんです。しんどかったですがね。向こうの主張が膨大だったのでいちいち反論しなければならなくて……。ただ必死にもがいた分、弁護士としての力は少しだけついたと思います」

 と答えた西脇さん。この間、村上氏はA氏と再婚。その後、第一子を授かり新たな家庭を築いているが、西脇さんのプライベートはどうなのか。

一人でW杯を観戦しに行った

「さすがに彼女への未練は離婚の時点で整理できたつもりです。ただ、この3年8カ月頭の中には常に裁判があって、今もお一人様です。この5年くらいどこにも遊びに行くことはありませんでしたが、唯一あったイベントは、昨年11月、サッカーW杯日本-ドイツ戦のチケットを直前の追加席販売で買うことができて、急遽カタールに一人で弾丸ツアーをしたことですかね。試合には大興奮しましたが、その分、コンテナで作られた簡易宿泊所に戻った時に改めて一人きりが身に沁みました。現世での幸せはもう諦めています」

 では、これからどう生きていくのか。そう聞くと、西脇さんは一瞬、口ごもるのだった。

「確かにこの先、何をすればいいのか……。自分の尊厳のようなものを賭けた戦った後で、まだ頭が真っ白です。会社にも迷惑かけてしまい、サラリーマンとして褒められるものではないと自覚しています。もともと私は以前から弁護士会の国選弁護人の活動もしていましたので、会社の仕事を全うしながら、弁護士の公益活動など何かに今回の経験を生かしていければと思っています」

 悲しみの果てに見えた景色はどのようなものだったのか――。

デイリー新潮編集部

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