冬ドラマでベストの演技を見せた俳優は誰か 男女の主演、助演で4人を選んでみた

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ベスト助演俳優:濱田岳(34)テレビ朝日系「警視庁アウトサイダー」

 濱田の役柄は刑事・蓮見光輔。ただし、実際には殺人犯の汚名を着せられた父親の無実を証明するため、蓮見になりすましている。ずっと孤独と闇を背負いつつ、それでいてマジメで正義感が強いという複雑な役柄だった。

 濱田は元からバリバリの演技派だ。問題児・狩野伸太郎役で出演した「3年B組金八先生 第7シリーズ」(2004年)の時点で早々と演技は完成されていた。まるで子役の中に俳優が混ざっているように見えた。ご記憶の方は少なくないはず。

 その後は益々うまくなっている。特に受け芝居(相手のセリフを受けて演技をする)は絶妙。受け芝居がうまいと、やり取りをする相手の俳優は演じやすいし、リアリティも増す。後輩刑事・水木直央を演じた上白石萌歌(23)は頼もしかったに違いない。水木はこの作品のコメディエンヌで、突き抜けた演技をしていたからだ。

 一例は第5話。蓮見から父親のために他人になりすましていると聞いた水木は「蓮見さん、そんな人じゃないじゃないですか!」と驚く。これに蓮見は「買いかぶってるよ。僕は自分勝手な奴だよ」と答えた。

 すると水木は「別にそういう人だと思ってますけど。人として冷たいし、ナルシストなところもあるし。私が信じられないのは蓮見さん、そんなエモい人でしたっけ、ということです」と、言いたい放題。

 この時の蓮見の受け芝居が良かった。沈黙したまま、表情には放心、落胆、失意の色が次々と浮かんだ。おかしかった。上白石のセリフが生きた。

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