なぜ中居正広は「老害」と呼ばれない? “ヤンキー”という個性を守り続けたバランス感覚

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高まるタレントコメンテーター不要論の中で……「まつもtoなかい」の今後はいかに!?

 さまざまな騒動があったこともあり、芸人やタレントのコメンテーターは不要なのでは、という声も高まっている。とはいえ元から彼らの存在意義は、専門的な知識より視聴者のガス抜き要員だったはず。中でも芸人が目立つのは、危ない流れの時にすぐ笑いに変えて「これは冗談ですよ」と線を引き直してくれるからだ。それを高度なレベルでやっていたのが松ちゃんと中居さんだが、松ちゃんのほうは、いよいよ切り込むリスクとメリットの釣り合わなさに嫌気がさしてきたのではないだろうか。

 悪ぶった振る舞いの奥にのぞく照れ屋な一面と、冷静すぎる客観性も共通している二人。「まつもtoなかい」では彼らのバランス感覚がいかんなく発揮されていた。あの二人が選ぶマッチングという期待感、あの二人が立会人に徹するという意外さ。それだけに、これ以上何かに忖度した発言や振る舞いを求められた場合、どちらかの引退作になってもおかしくないと感じている。松ちゃんと中居さんの美学が守られることを、反映される番組になることを祈る。できれば権力を持つ立場になったからこそ見える地平の面白さを、二人にこそ臆さず語ってほしいとも思う。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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