元総務省芸人が解説する“高市早苗文書バトル” 渦中の小西議員は恩人「困ったちゃんキャラで不器用な人」

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「総務省の職員がかわいそうだなあって思いながら、ニュースを見ているんですよ」

 高市早苗経済安保担当相と立民の小西洋之参院議員がバトルを繰り広げる、総務省の内部文書を巡る騒動。総務省OBで、現在はお笑いコンビ「イエスマン」でボケを担当する“元官僚芸人”のまつもと(44)は、かつての同僚たちを思いやる。

「2019年にはかんぽ生命保険の不適切問題で世間のヤリ玉に挙げられて、総務大臣だった高市さんに事務次官が更迭されました。さらに21年2月には、菅義偉前総理の長男が勤務していた東北新社からの過剰な接待問題が表面化。どちらも総務省が悪いんですが、このところ不名誉な注目を集めてばかりで……」

 厳しく高市氏の追及を続ける小西氏。実はまつもとにとって“恩人”だという。

「小西さんは総務省時代の大先輩。僕が入省する際に最初に受けた面接の担当者だったんです。入省後に一緒に仕事をする機会はありませんでしたが、たまたますれ違った時に面接のお礼を伝えたら、僕を覚えていてくれて、“自分のやりたいことを熱く語っていたからね”と言ってくれました。僕の官僚生活の扉を開いてくれた、いまでも足を向けて寝られない存在です」

またコニタンか

 永田町で何かとお騒がせな小西氏は、霞が関でも“一風変わった官僚”として知られていたという。

「省内での愛称は“コニタン”で、困ったちゃんキャラとして周知されていました。というのも、役人は自分の意見を殺して生きている。仮に担当した案件について意見があったとしても、それを決して口にはしません。さまざまな意見をうまく集約することが最大の役割だからです」

 が、コニタンは違った。

「調整役のはずなのに“自分はこう思う”と自説を語り出しちゃうんです。割と思い込みが激しいタイプでもあり、その度に省内で“またコニタンか”という声を聞きました。多分、不器用な人なんですよ」

 今月3日の参院予算委員会でコニタンが持ち出した行政文書は78ページにわたる。その信憑性を巡り、高市氏に辞職の可能性を質した。

「いまも懇意にしているであろうかつての同僚が、この問題の追及を委ねるなら小西さんだと判断したのは、彼の立ち位置や性格を考えると分からなくもない。小西さんも、その関係性があったからこそ、あんなに強気な態度を取れたんでしょう」

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