競馬界のアイドル「藤田菜七子」 今年まだ1勝で新人女性ジョッキーに並ばれる すでに14勝の「今村聖奈」にも圧倒的な差をつけられた理由

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女性騎手初のG1ジョッキー

 そしてその今村騎手は、今年すでに14勝目をマーク。51勝を挙げ、史上5人目の新人での50勝に到達した去年に引き続き、勝ち鞍を量産しているのだ。

「しかも、負けるにしても、ちゃんと馬を前に持ってきているところがすごい。2着が13回、3着が12回と、3着内率が約30%もあるんです。今村騎手はとにかく勉強熱心で、騎乗すればするほどに、上手くなっていく印象です。今年は去年を上回る成績が期待されており、下手したら今年中に、女性騎手初のG1初制覇の可能性も十分にあります。いずれは武豊騎手のように、競馬界全体を引っ張っていく存在になっていくのではないでしょうか」

 競馬界の今村聖奈騎手は今後も目が離せないが、一方、女性ジョッキーといえば、あの人を忘れてはなるまい。そう2016年にデビューし、久々の女性ジョッキーとして脚光を浴び、全国に“菜七子フィーバー”を巻き起こした、藤田菜七子騎手だ。

 競馬関係者が言う。

「今年はじめに自身のインスタグラムを更新し、ミニスカートにブーツという、可愛らしい私服姿を披露し、ファンからは“アイドルかと思った”“めちゃ可愛い”といった声が上がっていました。デビューから7年経ちますが、いまだに根強い人気を保っているようです」

ストロングポイントを活かせば

 だが、そうした“アイドル人気”の一方、肝心の成績の方はというと、

「3月19日時点で、今年まだ1勝と、超低空飛行が続いています。というのも、去年はたった8勝しかできず、彼女自身の中でもワースト記録を出してしまった。馬主たちもなかなか彼女を乗せたい、とは思えず、騎乗回数が減っているのです。かつてはよく起用していた馬主さんも離れていっている。厳しいとはいえ、これが勝負の世界なので、仕方がないのですが。女性だというだけで珍しがられ、乗せてもらえる時代は、もはや終わってしまいましたしね」

 今年再浮上のきっかけはあるのか。

「来月から福島競馬場や、新潟競馬場での開催が始まります。藤田といえば東京や中山といった中央場所ではなく、ローカルの、特に福島・新潟に強いイメージがあり、自然と馬主さんたちからの依頼は増えるでしょう。特に新潟の1000mの直線コースでの藤田は侮れない。そうしたストロングポイントをしっかりと活かし、結果を残すことができれば、長いスランプから脱出できる可能性はあります。可愛い後輩のためにも、そこでしっかり結果を残して、先輩としての示しをつけてほしいですね」

デイリー新潮編集部

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