イラク戦争から20年 CIAの美人スパイ「ヴァレリー・プレイム」はプロになぜ評価されているのか【元公安警察官の証言】

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 日本の公安警察官は、アメリカのCIA(中央情報局)やFBI(連邦捜査局)のように華々しくドラマや映画に登場することもなく、その諜報活動は一般にはほとんど知られていない。警視庁に入庁以後、公安畑を十数年歩き、数年前に退職。一昨年『警視庁公安部外事課』(光文社)を出版した勝丸円覚氏に、元CIAの秘密工作員・ヴァレリー・プレイム(59)について聞いた。

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 米国軍と英国軍がバグダッドの空襲を行い、イラク戦争が始まったのは2003年3月20日。あれから20年の月日が流れた。今回は、この戦争で人生が暗転したスパイの話をご紹介する。

 美人すぎるスパイというと、まず思い浮かぶのが13年前にアメリカで大問題になったロシアのアンナ・チャップマンだろう。プーチン大統領からも信頼され、今でもロシアで英雄視されている。

 もっとも、アンナにも劣らない美人スパイがアメリカにもいた。20年前、アメリカ政府からCIAの工作員であることが暴露され、組織を追われたヴァレリー・プレイムだ。

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