イラク戦争から20年 CIAの美人スパイ「ヴァレリー・プレイム」はプロになぜ評価されているのか【元公安警察官の証言】

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「ファーム」

「彼女は、アラスカ州アンカレッジ出身。ペンシルヴァニア州立大学を卒業するとCIAに入り、通称『ファーム』と呼ばれるバージニア州にあるCIAの秘密訓練所で1年間、秘密工作員の特殊訓練を受けていました」

 と語るのは、勝丸氏。

「ファームでは、暗号を解読する技術や鍵を開けるピッキング技術、それからメモを取らずに一瞬でそこにあるものを記憶する訓練などを受けます。また、ディフェンシブ・ドライビングといって、車を運転しているとき前方から敵が来たら、車を勢いよくバックさせ急ハンドルを切って車を180度回転させて逃げる運転技術も身に着けます。勿論、護身術や格闘技の訓練も行います」

 彼女はスタイルも抜群で、訓練所の仲間から「天然のプラチナブランド」と呼ばれていた。

 1989年から工作員として活動を開始。ボストンにあるCIAの架空会社の社員となり、海外出張という名目で、ギリシアなど様々な国で諜報活動を行った。

 そして、2001年の末頃からイラクが核兵器の原料であるウランをアフリカのニジェール共和国から入手したとされる「ニジェール疑惑」が浮上した。

「当時、ヴァレリーはCIAからイラクへ潜入し、核開発計画について調査するよう指示されました。その結果、わずか1カ月の間にイラクの機密情報を続々入手。現状では核開発計画はないという報告を上げたんです。長年イラクに住んで人間関係を築いてやっと入手できるかどうかというような情報が沢山書かれていたといいます。大したものです」

 日本の公安捜査官関係者では、彼女は情報源と性的関係を結んで情報を入手したと見た者もいるという。

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