ヌートバーと吉田正尚の「親指が気になって仕方ない」というファンが増加中…調査して判明した意外な事実

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効果の秘密

 記事にある通り本当に打撃力が向上するのか。広澤氏に訊くと、「力んでしまうタイプの打者には有効かもしれません」と言う。

「インパクトの瞬間は指に力を入れる必要がありますが、その後も力んだままだと飛距離は出ません。私の現役時代には存在しなかったので、あくまでも想像ですが、プロヒッターを使うと、指とバットの間に一種の緩衝材を挟んだままスイングすることになります。指とバットの間に隙間が生まれるため、力みやすいバッターでも適切な力で握れるのかもしれません。一方、王貞治さん(82)や落合博満さん(69)のようにバットの握り方が天才的なバッターなら、プロヒッターを使う必要はないと思います」

 どんなバッターでも魔法のように飛距離が伸びるというわけではないようだ。一方、中学生や高校生には「一度は使ってみる」ことを広澤氏は勧めるという。

「衝撃の緩和に役立つことは間違いありませんし、使って飛距離が伸びたら朗報でしょう。ただ気をつけてほしいのは、無理に慣れないということです。使ってみて効果が出たら継続してもいいですが、あまり効果が感じられなかったら二度と使わないほうがいいでしょう。自分に合わないものでも慣れてしまうと、それは無意味どころか有害です。無理に慣れることを防ぐため、自分の第一印象を大切にしてください」

ヌートバーも吉田も使っていない!?

 最後にヌートバーだが、彼がプロヒッターを使っているというのは、実のところ正しい情報ではない。“黄色いプロテクター”をよく見ると、形が微妙に違うことが分かる。

「ヌートバー選手が使っているのは、アメリカのサムプロ社が発売しているサムガードです。『サム』は英語で『親指』を意味します。公式サイトによると、バッティング時の衝撃防止という目的はプロヒッターと同じですが、他の効用としてスイングスピードが10~15%向上すると宣伝しています」(前出の記者)

 ちなみにネット上では、吉田正尚はサムガードを使っているという指摘もあるようだ。

「サムガードの公式サイトでは29ドル95セント(約4000円)で販売されており、MLBプレーヤーの『使ってよかった』というコメントも紹介されています。プロヒッターのライバル商品といった感じでしょうか」(同・記者)

デイリー新潮編集部

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