ヌートバーと吉田正尚の「親指が気になって仕方ない」というファンが増加中…調査して判明した意外な事実

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日本でも人気

 こうした評判が伝わるのは早い。日本のプロ野球でも徐々にプロヒッターを使う選手が増えているという。

「侍ジャパンの選出メンバーに限っても、レッドソックスの吉田正尚外野手(29)、ソフトバンクの甲斐拓也捕手(30)、巨人の大城卓三捕手(30)がプロヒッターを使っているとネット上では紹介されています」(同・記者)

 野球解説者の広澤克実氏にプロヒッターについて訊くと、「日本ではプロよりアマチュアのほうが普及している印象です」という答えが返ってきた。広澤氏は中学生の硬式野球リーグ「ポニーリーグ」の理事長も務めている。

「超スローモーションで撮影した木製バットでの打撃映像を見ると、ボールがバットの根本のほうに当たると、全体が激しく震えるのが分かります。手に伝わる衝撃は並大抵のものではなく、中学生や高校生だとフォームを崩す選手もいるほどです。最近の高校野球では、打撃練習に木製バットを取り入れている学校も増えています。手や指を守り、フォームを崩さないというメリットから、プロヒッターは人気のようです」

2017年の記事

 プロヒッターを使うプロ野球選手に広澤氏が初めて気づいたのは、春のキャンプだったという。

「バッティングでの衝撃は気温も大きく影響します。夏ならさほど感じませんが、気温が上がらない春は激痛となることは珍しくありません。さらに、ピッチャーにとって指は大事な“商売道具”ですから、打撃練習で痛めるわけにはいきません。私が最初にプロ野球選手がプロヒッターを使っているのを見たのは、まだ寒さの残る春季キャンプで、ピッチャーがバッティング練習をしている時でした」

 新聞のデータベースを使って「プロヒッター」で検索してみると、日刊スポーツの記事が1件だけ見つかった。

 2017年5月27日に掲載された「い~の~V打い~の~虎斬り」によると、当時DeNAで活躍した井納翔一投手が、打撃練習で使っていたという。広澤氏のコメントの通りだ。

《右親指にはめる打撃補助具(プロヒッター)を握り柵越えを狙う。正確なグリップで打撃力向上を補うとともに、詰まったときの衝撃から手を守る。本職の投球のためでもある》

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