支持率低迷「岸田総理」が“ウクライナ電撃訪問”を切望する理由 広島でゼレンスキー大統領と

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 ロシアによるウクライナ侵攻が開始されてから、まもなく1年と1ヶ月。未だに戦闘状態は続いており、多くの犠牲者が日々、ウクライナ各地で生まれている。終戦どころか、一時的な停戦さえ見通せない状況にある世界で最も危険な場所に、“チャンスがあれば今すぐにでも向かいたい”と、心底願っている日本人がいるという。といっても、命知らずの戦場カメラマンや、傭兵志望の猛者などではない。そう、岸田文雄内閣総理大臣だ。

極秘に訪問

 政治部デスクが言う。

「岸田総理は“とにかく早く訪問したい”と焦っています。というのも、今年5月に総理の故郷・広島県でG7・先進国首脳会議、いわゆる“広島サミット”が開かれるから。この会議に出席予定の岸田総理以外の首脳は、すでに全員、キーウを訪ねているのです。サミットでは、ウクライナ情勢について議論になるのは確実で、その時、議長である岸田総理だけがキーウを訪ねていないとなると体裁が悪い」

 実は、これまでも何度か、岸田総理のウクライナ入りは検討されてきたという。

「まずは昨年6月でした。ドイツでG7サミットが行われ、岸田総理も参加したのですが、帰りに、キーウに寄れないか、という検討がなされました。とはいえ、戦地への訪問ですから、安全保障上、予定はあらかじめ発表せず極秘に訪問する計画でした」

 ところが、

「当時は通常国会の開会期間中でした。開会期間中は、総理の外国訪問は、事前に国会に報告しなければならないというルールがあるのです。これでは極秘入国はできないと、断念したのです」

前例のない事態

 次にチャンスが巡ってきたのは、2022年の年末だった。

「このタイミングなら国会が閉会しているため、事前に報告する必要はありません。この時もかなり入念に計画が立てられたのですが、なんせ、日本の総理大臣が戦地を訪れた前例がないものだから、官僚たちは及び腰。誰が、どう警備すればいいのか、そんな初歩的なところから議論をはじめ、そうこうするうちに“総理がキーウ訪問を計画している”という情報が漏れ、これでは保安上難しいということになって流れてしまった」

 2度に及んで断念することとなったウクライナ訪問だが、それでも総理が未だに諦めず、可能性を模索し続けているのは、なにも“G7サミットの議長としての体裁を保ちたいから”、という理由だけではないという。

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