コンパニオンも動員… 東京都医師会「300人忘年会」驚きの内容とは 5類に慎重な姿勢を崩さない理由

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写真フォルダ、通信履歴を開示させられた従業員も

 それなのにホテル側が余計な忖度をしたようで、先の従業員が言う。

「1月19日にYouTubeでこの会の内容が配信され、SNSで拡散されると、ホテル内では勤務中の携帯電話所持が禁止になりました。宴会の様子や工程表などを撮影し、SNSで流さないように、ということでしょう。実際、情報を流していないか聞き取りを受けた従業員、携帯の写真フォルダから通信履歴まで、強制的に開示させられた従業員もいると聞きました」

 前出の医師会幹部も「まったく後ろ指を差されるようなことではありません」と断言しているのだが、なぜホテルは要らぬ忖度をして、情報統制をするのか。

「東京都医師会の尾崎治夫会長は、年末懇親会の直前の12月13日にも、“5類に近い新しい分類にすべきだ”と、5類にすることに疑問を示し、“新型コロナは空気感染があるので、インフルエンザとは違う”と発言していましたからね」

 と、医師会に詳しい医療担当記者が言う。

「1月10日の会見でも、尾崎会長は“私どもの立場からすれば、医療や介護に従事している方のすべてが一息ついたときが、本当に行動制限がない状態で、まだまだそういう状態には至っていないと考えている”と語りました。その際に配布された資料にも“会食の際には、気心の知れた仲間と、できれば個室で”と書いてあったのです」

医師会の最大の問題

 医師会が常々アナウンスしている内容にくらべ、年末懇親会がぶっ飛んでいたので、ホテル側が「バレてはいけない」と思い込んでしまった、ということか。

 この忘年会から判断するに、東京都医師会の「私ども」は、行動制限など要らないと確信していることは明らかだが、尾崎会長はだれに遠慮をして、そうハッキリ伝えないのだろうか。

 老年医学が専門の精神科医、和田秀樹氏は、

「医師会もコロナがたいして怖くない病気だとわかっているのでしょう」

 と言い、こう続ける。

「いま医師会の最大の問題は、5類に慎重なことです。医者には応召義務があって、患者が来たら断れず、断って医師法違反で訴える市民団体が現れたら、裁判所も対応しなければいけません。でも、2類ならいろんなルールが課され、設備がない、人員がないという理由で患者を断れます。多くの医者は患者を断れなくなるのが嫌で、5類にしたくないのだと、私は思っています」

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