批判を一切許さない日本共産党の異様な体質 不正を告発して除籍された元板橋区議は「要するにブラック企業なんです」

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 日本共産党がメディアにケンカを売りまくっている。何しろ志位和夫委員長(68)が記者会見で「朝日に指図されるいわれはない」と批判したのだ。極めて感情的な発言であることは言うまでもない。

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 1月19日、同党の党員でジャーナリストの松竹伸幸氏が著書『シン・日本共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由』(文春新書)を上梓した。担当記者が言う。

「松竹さんは本書で大きく二つの提言をしました。一つは、共産党員の直接投票による党首公選制の導入。もう一つは、日米安全保障条約や憲法9条、自衛隊などの問題で現実路線を採り、野党共闘を強化することです。松竹さんは発売日に記者会見を開き、志位委員長の在任期間が22年を超えたことについて『国民の常識からかけ離れていると言わざるを得ない』と批判しました」

 さらに、1月26日に発売された「週刊文春」2月2日号が「共産党員の党首公選要求に志位委員長が逃げた」と題した記事を掲載。これに日本共産党の広報部がケンカを売った。27日、党機関紙「しんぶん赤旗(電子版)」で「『週刊文春』への申し入れと回答について」という記事を配信したのだ。

「内容自体は単なる反論で特筆すべきものはありませんが、記事の末尾に《「逃げの一手」と書くのは悪質な印象操作です》とあったのが印象的でした。というのも、『印象操作』という言葉は安倍晋三元首相(1954~2022)が多用したことで知られ、一部の識者が『異論を封じ込めようとする強権的な言葉』と批判してきたからです」(同・記者)

毎日新聞にも八つ当たり

 共産党は松竹氏にも牙を剥いた。1月21日に赤旗が反論を掲載。2月2日に同党の京都南地区委員会が松竹氏を調査。5日に除名処分が決定し、6日に京都府委員会の承認が下りたことで処分が確定した。

「これに朝日新聞は、2月8日の社説『共産党員の除名 国民遠ざける異論封じ』で《党の閉鎖性を一層印象づけ、幅広い国民からの支持を遠ざける》と批判したのです。真っ当な指摘ですが、志位委員長は翌9日の会見で猛反発。『朝日に指図されるいわれはない』、『悪意で党を攻撃する者に対しては断固として反撃する』と感情的でした。しかも朝日新聞を産経新聞と言い間違え、産経にそれを揶揄される記事まで書かれました」(同・記者)

 10日には毎日新聞も「共産の党員除名 時代にそぐわぬ異論封じ」との社説を掲載し、同党を批判した。

「毎日も《今回の振る舞いによって、旧態依然との受け止めがかえって広がった感は否めない》と常識的な批判を行いました。ところが、今度は田村智子政策委員長(57)が10日の会見で、『党に対する攻撃と攪乱以外のなにものでもない。怒りさえ覚えた』とケンカを売ったのです。志位氏も田村氏も、朝日と毎日の社説は『政党の結社の自由に対する攻撃』と批判しましたが、ならばお二人は共産党のためなら言論の自由は抑圧されるべきとでも仰るのでしょうか」(同・記者)

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