“菅前総理の応援拒否”騒動の「北九州市長選」で自民候補まさかの大苦戦 「麻生太郎」の思惑通りに?

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因縁の戦い

 さらに、もう一つ大きな理由があるという。

「話は北橋健治氏が初当選を果たした、2007年2月の北九州市長選に遡ります。自民党は当時、別の候補を立てていたのですが、落選。その時の選対本部長を務めていたのが、他ならぬ麻生氏だったのです。以来麻生氏は、北橋氏に対して忸怩たる思いを抱いており、その北橋氏が全面的にバックアップするという津森氏を、どうしても応援したくなかったというのが大きいのです」

 もちろん、今回の選挙では、麻生氏は表立っては全く動いていない。しかし、

「自民党の北九州市議や県議のなかで、麻生氏に近い人たちは、そうした麻生氏の思いを汲み、表向きは津森氏を応援しつつも、裏では武内氏側につき、自身の後援者らを紹介するなど、積極的にサポートしているのです。この動きがどこまで広がっているのか、津森陣営は把握できていません。また、とにかく勝ち馬に乗っかることが最重要課題の公明党の後援者たちも、津森氏に推薦こそ出しているものの、情勢を見極めて動きを変えてくる可能性はある。津森陣営内部にも、疑心暗鬼の輪が広がっていますよ」

 麻生氏にとっては、二つの意味で因縁の戦いだったというわけだ。激戦の結果や、いかに。

デイリー新潮編集部

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