「宮台教授」襲撃事件、別宅でとっくに死亡していた41歳「ひきこもり男」の家庭環境

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近隣住民に警察から電話

 事件発生から2ヵ月――。有名大学教授をターゲットとする凶行に及び、行方をくらませていた“犯人”は、あまりにも意外な形で“発見”された。その男の自宅周辺には規制線が張り巡らされ、閑静な住宅街は物々しい雰囲気に包まれている。近隣住民はこう語る。

「今日(2月1日)になって初めて警察の人がやって来て、いきなり規制線を張り始めたんです。さすがに驚きましたよ……。何軒かのご近所さんには昨日、警察から電話があったみたい。“事件”のことには触れず、あのご家庭について訊ねられたそう。ただ、ニュースで報じられた“息子さん”は、とりわけご近所との付き合いがなくて、存在自体を知らない人も多いと聞いています」

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 昨年11月29日の午後4時過ぎ、東京都立大学の南大沢キャンパス内で、同大学の教授である社会学者・宮台真司さん(63)が何者かに襲われる事件が発生した。宮台さんは背後から首や顔などを刃物で切りつけられて全治1ヵ月の重傷を負ったが、一命を取り留めている。残された問題は、まだ日が暮れる前のキャンパス内で、流血沙汰の大事件が発生したにもかかわらず、一向に“犯人”が逮捕されないことだった。

 社会部記者によれば、

「著名な人物を狙った襲撃ということでは、安倍晋三元総理の銃撃事件が記憶に新しい。これ以上、同種の事件で模倣犯を出さないためにも、警視庁には宮台さんを襲った犯人の早期逮捕が求められた。今回の事件は捜査1課が殺人未遂容疑で捜査を進めていたが、思想犯の可能性を考慮して公安部が動いていたとも囁かれました。ただ、懸命な捜査が続いたものの、現場を後にした犯人が住宅街を抜けて逃走してからの足取りは掴めていなかった」

 事実、警察の威信をかけた捜査は難航を極めた。

「警視庁は昨年12月12日に公開捜査へと踏み切り、現場から立ち去る男の防犯カメラ映像を公開しました。男は身長180~190cmで、オレンジ色のニット帽をかぶり、着衣は上下とも黒。同日中に数十件の情報提供が寄せられましたが、犯人の特定には至らず。その後、警視庁はこの男が事件前に捨てたペットボトルを回収し、DNA型を採取していますが、データベースに登録はなかった。そして、今年1月27日には自転車に乗って川沿いを走る男の映像を新たに公開したのです。事態が動いたのは、その直後でした」(同)

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