事務所社長と対立、氷川きよし独立への壁は? 「3億円超の借金の返済問題が」

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“全体的に”女性になることを希望

 氷川が自分らしさを前面に出すようになったのは3年ほど前から。イメチェンは成功し、従来の時代劇から趣向を変えた座長公演で3万円のシートがすぐに売り切れてしまうほどだ。しかし、氷川の思いはこれにとどまらなかったという。

 前出の芸能記者が言う。

「氷川は芸能界の先輩である山川豊や美川憲一にアドバイスを仰いでいました。しかし、自分らしさを追求したいという思いがつのり、美川らの他にもニューハーフタレントに自分の気持ちを打ち明けていた。その結果、いずれ外見だけでなく“全体的に”女性になることを希望したといいます。そのためには一定期間の休養が必要になる。しかし、氷川の売り上げに頼っている長良プロダクションにとって長期間の空白は困るのです」

辞めるとなれば借金の返済問題が

 大手芸能プロの幹部によれば、氷川クラスだとコンサートの売り上げは1回あたり500万~1千万円。公演を毎月行い、テレビ出演料やCM出演料を合わせると年間10億円近くを稼ぎだす。氷川は名実ともに屋台骨なのだ。だが、22年10月に週刊文春が、事務所で神林社長が男性幹部に暴行を働いたと報じ、氷川とも関係悪化が顕わになる。確実に儲かる演歌路線にこだわる社長から、氷川の気持ちはすでに離れていたという。

 芸能レポーターの石川敏男氏によると、

「それでも長良プロダクションは氷川を何とかして引き留めたいはず。辞めるとなれば借金の返済問題が浮上しますが、家の抵当権をそのままにしてあるのも、氷川を慰留するためでしょう」

 クリスマスイブの夜、氷川邸にはぼうっと明かりがともっていた。人生の節目を前にして、演歌の貴公子は、どんな思いを巡らせていたのだろう。

週刊新潮 2023年1月5・12日号掲載

ワイド特集「ウサギの耳は地獄耳」より

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