がんで急逝・高見知佳さん、長男らが明かす最期 「市議になって恩返ししようと思ったのに、ごめんね」

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すでにステージ4

 参院選では敗北。すぐに次を見据えていたのだが。

「9月30日、佐々木後援会長と一緒に、23年の新居浜市議選に出馬する旨、私のもとにあいさつにきました。10月下旬に出馬を知らせるあいさつ状を郵送し、11月3~4日からあいさつ回りの予定でしたが、スタッフが“エラいしんどそうで、変な咳もする”と。病院で診察を受け、レントゲンを撮ると、その場で肺がんが見つかりました」(愛媛県議の石川稔氏)

 佐々木氏が補うには、

「最初、肺がんと子宮がんと言われ、すでにステージ4だったとか。その後、直腸がん、卵巣がんと診断され、骨や脳にも転移していると言われたのです」

 再び永江議員が言う。

「亡くなる2日前に会いました。緩和ケアへの転院前、転院後は面会できないので、合間の2日間だけお家に帰って、ということで、“来年、市議になって恩返ししようと思ったのに、ごめんね”と繰り返し言っていて、胸が痛かったです」

スジ肉を一切れ口に入れ…

 すでに骨転移も進み、車椅子にも乗れなかったという。入院中は点滴のみで食事ができなかったので、

「家では誰かがおでんを作ってくれて、彼女はスジ肉の指先くらいの一切れを口に入れ、“おいしい”と言っていました」(佐々木氏)

 長男の高橋望亜(のあ)さんによれば、納骨はしないとか。

「母は生前、ずっと散骨を希望していたので、海に散骨するつもりです。母自身、病気があることには薄々気付いていたのだと思います。病院に行くのを拒んでいたので、覚悟はしていたと思います。たしかに体調が悪そうにしていました。タレントや女優をやっていた人なので、苦しいところは人にまったく見せず、最後まで明るい姿をみなさんに見せていたと思います」

 凄絶だが、力強さが伝わる話である。合掌。

週刊新潮 2023年1月5・12日号掲載

ワイド特集「ウサギの耳は地獄耳」より

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