毒!毒!!毒!!! 毒が主役の展覧会「毒展」の魅力を総合監修の博士に聞いた

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食べると1週間悶絶して死亡

 生活に身近なキノコ類も実は怖い。

 白くかわいらしい形状から「デス・エンジェル」の異名で呼ばれるのが「ドクツルタケ」。

 たんぱく質の合成を阻害する毒をもち、誤って食べた場合、まず肝臓を破壊された後、そのほかの臓器も次々に破壊され、1週間悶絶して死亡するという。

 食べても危険だが、触っただけで皮膚に炎症を引き起こす「カエンタケ」も怖いキノコといっていいだろう。

 意外なのは「ウナギ」だ。

 実は「ニホンウナギ」の血液と粘液には毒性がある。

 焼いたり蒸したりする高温調理で無毒化され、かば焼きとして、おいしくいただくことができるのだ。

人はなぜ毒に魅せられるのか

 細矢博士はこう語る。

「今回の特別展は科学博物館の動物学、植物学、地学、人類学、理工学の研究者が、それぞれの視点から毒とは何かに取り組んだ成果です。人はなぜ毒に魅せられるのか、その答えが見つかるかもしれません」

 まさに「毒研究」の集大成といえるこの展覧会。

 毒の魅力に触れたいと思う方は、オンラインによる日時指定の予約が必要なためご注意を。

 国立科学博物館での展示の会期は来年2月19日まで。その後、大阪での巡回も予定されているそうだ。

撮影・福田正紀

週刊新潮 2022年12月8日号掲載

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