「騒動以降、何度も迷惑電話が…」 長野市公園廃止、「国立大名誉教授」夫妻が明かす苦悩

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「子供の声がうるさい」と“たった一人の住民”が訴え続けた結果、公園の閉鎖が決まった件が物議を醸している。市長以下、行政の対応にも批判が集まる中、苦情を申し立てた当の「国立大名誉教授」が、夫人とともに180分にもわたって思いの丈をぶちまけた。

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 教育県として名高い長野県の長野市にある、広さ1367平方メートルの公園「青木島遊園地」の閉鎖が、これほど全国規模の話題となったのは、「たった一人の住民の苦情」が発端だったという報道の衝撃の大きさゆえだろう。

 地元紙の信濃毎日新聞からNHK、ワイドショーまでが連日取り上げ、ついにはNEWSポストセブンが「クレーマーは国立大名誉教授だった」と報じるや、SNSでは「市が上級国民に忖度か」「育ち盛りの子供たちより、一人の高齢者の苦情を優先するのか」といった批判の声が高まった。

「行動がエスカレートした」

 当の「国立大名誉教授」夫妻の言い分を紹介する前に、ここで簡単に騒動の経緯をおさらいしておく。

 今年10月、公園を管理する長野市は「年末までに閉鎖」する旨を突如発表した。その決定に疑問を抱く住民が小泉一真市議に相談したことで、重大な事実が判明した。

「情報公開請求で内部資料を入手したところ、市が近隣に住む1世帯とのトラブルに手を焼き、廃止にしたと分かったのです」

 と話すのは小泉市議。2004年に市が公園を設置して以降、この名誉教授宅は周辺の児童センターや保育園、小学校などに対し、18年もの長きにわたり「送迎車のエンジン音がうるさい」「子供の声がうるさい」などと訴えていたという。

「最初の頃に市が相手方の要望を聞いてしまったことで、後に引けなくなったように思えます。公園の出入口を変更したり植栽を増やして遊び場を制限するなど対策をしてしまった。それでも各所への苦情はおさまらず、去年は子供へ直接注意をするなど行動がエスカレートしていった。子供に危害が加わる可能性もあり、小学校も公園を利用させないことになったのです」

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