ネット騒然の“大量万引き”にスーパーが悲鳴 「物価高」「セルフレジ」「マイバッグ」急増で「新型万引き」も急増中

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「これ一回の万引きなんですが、一般のお客様では最高新記録です」――こんなツイートとともに投稿された写真には、ぎっしりと商品が詰まった買い物篭が2つと、清涼飲料水のケースが4つ。スーパーマーケットの担当者による投稿が今、大きな話題になっている。

「別の店で買った」

 この投稿を行ったのは、宮崎県に10店舗のスーパーを展開する株式会社永野の公式アカウント「ナガノヤ ウメコウジ」。12月2日に呟かれると、瞬く間に3.2万件のリツイート、そして約20万件の「いいね!」がついた。ネットでは、「これは万引きじゃなくて強盗」「どんだけ盗ればいいんだ」「お客様じゃなくて犯罪者」「どうやって盗んだの」といったコメントが躍った。

 万引き被害の現況について、大手スーパー関係者に訊ねると、

「いろいろ対策を講じていますが、万引き被害は後を絶ちませんね。特に、高齢者による万引きが多くなった印象を受けます。さらに近年は、万引きを取り締まるのが難しくなりました」

 なぜか。

「まずは、レジ袋の有料化です。これによって、マイバッグを持参されるお客様が増えたのですが……。レジを通さないままポンとマイバッグにいれてしまう。お声がけしても、『別の店で買ったもの』と主張されてしまいますから、やっかいですね」

物価高も遠因

 さらには、

「人手不足解消のために急増している、セルフレジの導入も、悩ましい問題です。特に、バーコードを客自らが通すセルフレジの場合が大変で、何品かバーコードをスルーして買い物袋に入れてしまうお客様がいる。店員が指摘しても、『気付かなかった』と言い放ち、悪びれもしない。でも、スルーされる商品に限って、高級品が多かったりするんですよ。結局、セルフレジを監視する店員を増やす必要に迫られるという、本末転倒な事態まで起きているんです」

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