C・ロナウドに「早く出ろ」、日本代表に「突破は憎らしい」…お騒がせの韓国代表チョ・ギュソンは“サッカー界のBTS”

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たらい回しの現実

 チョ・ギュソンは父親の勧めで小学生の頃からサッカーを始めた。ところが、中学生になっても身長が160センチ台と恵まれなかったこともあり、それほど目立つ選手ではなかったという。

「Kリーグチャレンジ(2部)に所属するFC安養は、ユースの育成を安養工業高校に委託しています。チョ・ギュソンは同校のサッカー部に入部することはできましたが、最初は伸び悩みました。『このままではサッカーで大学に行けない』というところまで追い詰められたこともあったそうです」(同・ジャーナリスト)

 危機感からチョ・ギュソンは一念発起。猛練習を重ねると、身長も180センチ台まで急激に伸びた。

「努力の甲斐あって光州大学校に入学を果たし、晴れてサッカー部に入部できました。とはいえ、この時点でも『特別に秀でた選手』ではなかったようです。チョ・ギュソンが当時を振り返って、『小学校から大学まで、ゴールキーパーを除くありとあらゆるポジションを経験した』と語っています」(同・ジャーナリスト)

 平凡な選手だったからこそ、あらゆるポジションをたらい回しにされたのだろう。だが、今となっては「それが功を奏した」と評価する声もあるという。

Kリーグの得点王

「エリートコースを歩み、一つのポジションしか知らない選手とは違い、チョ・ギュソンは様々なポジションを経験した。だからこそ、『サッカーに対する知見が増し、W杯で活躍できたのではないか』と解説する専門家もいるようです」(同・ジャーナリスト)

 2019年、チョ・ギュソンは大学を中退し、FC安養に入団。リーグ戦33試合で14ゴール4アシストを記録して得点ランキング3位となり、年間ベストイレブンにも選出をされた。

「2部リーグでの活躍が評価され、翌20年には1部リーグの全北現代モータースに移籍を果たしました。しかし、飛びきりのスター選手というわけでもなく、彼は21年、兵役に就くことを決めます。『どうせなら早めに済ませておこう』と判断したようですが、これも功を奏しました」(同・ジャーナリスト)

 兵役中に筋トレを重ね、体脂肪率を抑えながら筋肉量だけを増やすことに成功したのだ。これで“当たり負けしない身体”を手に入れた。

 22年9月に除隊すると、全北現代モータースに復帰。肉体改造の成果を見せつけ、シーズン17ゴールでKリーグの得点王となった。

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