消えた鎌田、山なりパスの吉田…日本はプランAしかないコスタリカになぜ敗れたか

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“定石”通りのコスタリカ

「75分まで失点しないでガマンできたら、残り15分はハイプレスからのショートカウンターでゴールを狙う」という“定石通り”の作戦だ。

 日本は引き分けでもいいのだから、相手の狙いを察知して「セーフティー・ファースト」でプレーすればいい。しかし、キャプテンのCB吉田麻也(シャルケ)は、ボールを「つなげる」と思った。この判断ミスが致命傷となった。山なりのパスを受けた守田も戸惑ったことだろう。簡単にボールを奪われてシュートを許した。

 失った勝点を取り戻すことはできないだけに、スペイン戦は最低でも引き分けがベスト16への絶対条件となる。

「絶対に負けられない」一戦に、森保監督はどのようなスタメンを組むのか。総力戦であることは間違いないが、指揮官には選手のコンディションを冷静に見極めつつ、「汚名返上」などといった“温情”による選手起用だけはやめてほしい。もうそんな余裕はないはずだ。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

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