有原航平“争奪戦”で巨人、阪神の「絶対に譲れない」事情 学閥で岡田監督有利、原監督の対抗策とは?

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“名門球団”による争奪戦で年俸高騰

 戦力としての有原の必要性に、両球団では温度差がある。しかし、それが必ずしも争奪戦の勝敗に直結するとは限らない。

「巨人は今オフに井納(翔一)と山口(俊)のFA組を解雇した。結果を出せなかったFA選手への風当たりの強さを改めて示した。原監督の存在も権限が強すぎることが逆に、移籍してくる選手の不安感につながっている。有原との交渉に当たっては、皮肉にも阪神より先発陣が弱く、より出場機会が保証されている点だけが強みで、やはり金銭面で圧倒することでしか勝ち目はないのではないか」(元NPB球団監督)

 阪神は過去にMLBからの出戻り組として城島健司捕手、福留孝介外野手、西岡剛内野手を獲得した実績がある。

「何よりも有原が日本ハムに1位指名された14年のドラフト会議では、阪神も同じく1位で指名した経緯がある。くじは外したが、当時から獲得への熱意を持っていたことで、有原に好印象が残っているようだ」(在京セ・リーグ球団スカウト)
 
 一方で両球団による争奪戦が過熱するほど、有原の年俸は高騰する。

「巨人と阪神のマネーゲームになるかもしれない。ともに資金力があるだけに、金額を正確に発表するかどうかはともかく、メジャー3勝の投手とは思えないほどの好条件になるのではないか。たまたまにしても有原は日本球界復帰に一番いい時期。交渉の時間は十分にあり、内心結論は決まっていたとしても、ある程度は時間をかけるのではないか」(前出の代理人)
 
 どちらに転んでも有原にはバラ色のオフになりそうだ。

木嶋昇(きじま・のぼる)
野球ジャーナリスト

デイリー新潮編集部

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